...――薄雪が積んでゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...『新薄雪物語』の三人笑いやテボの正宗その他を打通しの出し物で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「これが深山薄雪(みやまうすゆき)っていうんでしょう」お雪はその一つを摘(つ)み取って...
中里介山 「大菩薩峠」
...深山薄雪といって...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは白馬ヶ岳の雪に磨かれた深山薄雪(みやまうすゆき)や...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥上州裏日光の連山の雲母をちらしたような深雪薄雪の光を浴びたものの...
中村清太郎 「山岳浄土」
...園部左衛門が清水寺で薄雪姫という美女に逢い...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...薄雪ははかないものにたとえ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...『やあ、おとっつぁん、燕麦は一升いくらで売ったね?』とか、『昨日の薄雪で、いい猟ができたろうね?』と訊く代りに、猫も杓子も、『新聞には何と出ているね? ナポレオンをまた、島から釈放したんじゃなかろうね?』などと言ったものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...比叡の嶺に薄雪すると粥くれぬ錦織るなる美くしき人一寸難しい歌だが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...冬も進んで今朝は特に寒く叡山に薄雪が見える...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...薄雪ほどな霜が降つて居た...
柳田國男 「ひじりの家」
...「腰越の五斗」「宗玄の庵室」「日向島」「薄雪三人笑」など...
山本笑月 「明治世相百話」
...「薄雪三人笑」も難物の笑いの件が特に聴き物で真に迫り...
山本笑月 「明治世相百話」
...念念刻刻死に迫る泥中の思いにも薄雪はこうして降っていたことだろう――十一月――日荷は十一包みも出来あがった...
横光利一 「夜の靴」
...薄雪のように鮮やかな路はまだどこまでも続いていた...
横光利一 「旅愁」
...山の頂には、薄雪がかゝり、それから下、森に到るまで、矮林も藪だたみも、紅く染つて、夕日が照らしつけると、沈んだ紅色をぼかし出す...
吉江喬松 「山岳美觀」
...薄雪をもった由布嶽の頂を...
吉川英治 「随筆 新平家」
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