...鼻液が薄緑色だったので、風邪を引いていると思う...
...その林の上では薄緑色の陽炎(かげろう)がはっきりと認められた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...薄緑の苗と赤い頭に黒い色の調和...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...武蔵野の雑木林が薄緑(うすみどり)に煙る頃...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一叢の山吹が薄緑の若葉をつけていた...
豊島与志雄 「山吹の花」
...黄いろい皮の面(おもて)に薄緑の筋が六...
永井荷風 「西瓜」
...水が薄緑色に透け...
中谷宇吉郎 「異魚」
...きゅうに周囲が薄緑色の世界になる...
中谷宇吉郎 「海底の散歩」
...白と、褐色と、薄緑の石、いずれも波にあらわれて、円い砂利になっている...
中谷宇吉郎 「桂浜」
...あの薄緑色に澄んだ油氷とこのあだ白い人工の氷とを復氷の現象という一つの言葉で一緒に片付けてしまうことは...
中谷宇吉郎 「スポーツの科学」
...彼の眼の上の薄緑色のカーテンは明るい光りを含んで...
牧野信一 「まぼろし」
...モヤ/\と薄緑の金魚藻...
正岡容 「下町歳事記」
...たいていは柔かい薄緑の布地の服を着ていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...薄緑の芝生や、しなやかに昇る噴水で飾られた園(その)がある...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...薄緑な「暁」が町の狭い巷(こうぢ)を這ひ寄つて来る...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...日に透けると白蟻の翅は美しく薄緑に光った...
横光利一 「旅愁」
...淡紅(とき)色を上下(うへした)に附けた薄緑の掛(リドウ)を皆まで引絞らずに好い形に垂らし...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...その部屋の周囲には薄緑色のカーテンが張りめぐらされてあることだけが...
蘭郁二郎 「白金神経の少女」
...やがてほぼ同じ色調の薄緑の葉を展開し終わるのは...
和辻哲郎 「京の四季」
便利!手書き漢字入力検索