...元来人類の如き協力一致の本能の頗る薄弱なるものには制裁を設けて互に相誡め...
丘浅次郎 「人類の将来」
...その根拠余りに薄弱なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...薄弱なる意とを以て...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...これはまた吾人(ごじん)が個々の印象を把持(はじ)する記憶の能力の薄弱なためとも言われよう...
寺田寅彦 「春六題」
...薄弱な自分の肉眼の力ですら...
寺田寅彦 「病室の花」
...之に反して例の「専門家」は一般に極めて薄弱な哲学者であることが今日の事実だといっていい...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...先方の知識の薄弱なところをねらって...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところが一方の意志が薄弱なるときは...
新渡戸稲造 「自警録」
...極めて薄弱なる論據及び推理の上に立つてゐるであらうが...
波多野精一 「時と永遠」
...てんでんばらばらで、あちらでもこちらでもゆきづまり、万事に薄弱な、熱と感興(かんきょう)にとぼしいものにならなければならないのです...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...薄弱な性格をもっていることを菱苅は知っている...
久生十蘭 「一の倉沢」
...勿論手袋だけなら単なる一つの薄弱な情況証拠としかならぬが...
平林初之輔 「犠牲者」
...理由の薄弱な存在と映ずるに相違ない...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...かの薄弱なる独立を移して動かすべからざるの基礎に置き...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...代言流義に行けば誠に薄弱な殆(ほと)んど無証拠と云(いっ)ても宜(い)い位...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...そしてこの議論の薄弱な根拠は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いわば連帯性の薄弱な愛情は永年にわたって持ちこしてゆけない...
宮本百合子 「新しい一夫一婦」
...しかしいい品と見做(みな)すその根拠が大概の場合実に薄弱なのです...
柳宗悦 「日本民藝館について」
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