...あの美しい記憶が薄らぐことが何よりも悲しかった...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...そのため薄らぐようであった...
高見順 「如何なる星の下に」
...むかしの不快は薄らぐともなく痕(あと)を滅し...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...羞恥が薄らぐとともに...
外村繁 「日を愛しむ」
...益々影が薄らぐばかりだ……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...それだけ一人ぽっちの感じが薄らぐのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...未来に対して信念が薄らぐ...
豊島与志雄 「情意の干満」
...歌舞伎の生命は薄らぐだろう...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...戦争の光輝は薄らぐ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...けっして薄らぐ折はなかろうとまで彼には見えたくらいである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...身の苦艱(くげん)の薄らぐままに...
福田英子 「妾の半生涯」
...だだっ広い家の真中に掛かる燈火(ともしび)の光の薄らぐ隅々(すみずみ)には壁虫が死に絶えるような低い声で啼く...
水上滝太郎 「山の手の子」
...爽快だとかいう想像は薄らぐ...
森鴎外 「あそび」
...前途に希望の光が薄らぐとともに...
森鴎外 「なかじきり」
...とかく品物を第一にする心が薄らぐことであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...老人でなければ興趣の薄らぐ種類にちがいないが...
横光利一 「夜の靴」
...がデリー軍の圧迫が薄らぐと共にバハドゥルはポルトガルの要塞を邪魔にし出した...
和辻哲郎 「鎖国」
...しばらくして埃が薄らぐと...
和辻哲郎 「地異印象記」
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