...まだ警官の出張も手薄で...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...このごろは軽薄である...
太宰治 「桜桃」
...戦争の現象だけでは、現象そのものは俳句の対象としてほんたうでない、浅薄である...
種田山頭火 「其中日記」
...由来西鶴の武家物は観察が浅薄であり...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...従って浅薄であり粗雑であるということである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...浅薄であろうとも...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...清岡は自分の経験と観察とのいかに浅薄であったかを知ると共に...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...さもしぜんらしく得意に吐き散らすほどに軽薄ではなかった...
夏目漱石 「三四郎」
...単に諸君の名に由って伝えられんとするは軽薄である」高柳君は何となくきまりがわるかった...
夏目漱石 「野分」
...詩趣が稀薄である代りに...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...この時間性の主體に對する意義は稀薄である...
波多野精一 「時と永遠」
...桃色パラソルの方は、眼尻が下り、唇がうすく、軽薄で、厚顔らしいが、緑色傘の女は、下ぶくれで、眼元が涼しく、唇にしまりがあり、どこか落ちついているところがあった...
火野葦平 「花と龍」
...嫩葉は軟薄で紅色を呈し...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...高山は空気が稀薄であるから...
正木不如丘 「健康を釣る」
...軽卒いな浮薄ではないでしょうか? すくなくとも...
三好十郎 「恐怖の季節」
...俊基がそんな軽薄ではないにしろ...
吉川英治 「私本太平記」
...徒らに華美で浮薄で夜の灯も盛りながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...生きようとする執念が稀薄である...
吉川英治 「源頼朝」
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