...十団子さえ小粒になったところに秋風蕭殺(しゅうふうしょうさつ)の心持があります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...秋風というと色のさめた蕭殺(しょうさつ)の気のあるものとのみ考えられていた元禄時代には思いつかぬ趣向であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...蕭殺として淋しい山路は身が引き緊まる樣な氣がして長途の割合には疲勞も無く...
長塚節 「痍のあと」
...始めて更らに上州の蕭殺たる自然を知れり...
萩原朔太郎 「氷島」
...秋風蕭殺の境から...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...野に蕭殺の兆ありて客心を痛ましめ...
三好達治 「測量船」
...いま蕭殺として流れの響に圧せられ石垣に一点の青いものさへなかつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...穂のあるものはとくに穂を吹かれてしまった蕭殺(しょうさつ)たる景色であった...
室生犀星 「童話」
...その墓地の蕭殺(しょうさつ)たる眺めが...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...からだのどこかに蕭殺(しょうさつ)と風のふきぬけるような空隙(くうげき)がかんじられた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...秋は蕭殺(しょうさつ)と...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...そこに立つと蕭殺(しょうさつ)たる風を生じ...
吉川英治 「三国志」
...赤城颪(あかぎおろ)しの蕭殺(しょうさつ)たる風土と人心を...
吉川英治 「私本太平記」
...蕭殺(しょうさつ)たる風の傷みに胸を吹かれ...
吉川英治 「私本太平記」
...――そしてその無数なる霊感は霧のごとく蕭殺(しょうさつ)たるものをみなぎらし...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ鎧(よろい)具足の列座であるだけが蕭殺(しょうさつ)たる気を漂(ただよ)わせていないこともない...
吉川英治 「新書太閤記」
...年を越えても冬空は蕭殺(しょうさつ)として灰色の暴威をふるっていた...
吉川英治 「親鸞」
...蕭殺(しょうさつ)として...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索