...近畿の禍害を掃蕩するの急務なるを信じたるが為めのみ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...我心は漂泊し放蕩する情調を括る不易の或物に向つて喘いでゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...それを完全に掃蕩する唯一の望みは...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...甲斐の武田信玄は徳川方の細作(さいさく)を掃蕩するために領内の盲人八百人を鏖殺(おうさつ)したと云う伝説があり...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...乃至因縁観等を以て破却掃蕩するが...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...放蕩する資格のないものが多い...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...白粉の香にむせぶ雰囲気中に遊蕩する粋な別天地であったが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...薄藤色の桜草はやや疲れ仄かに花脈をうき立たせ乍らも心を蕩す優しさで薫りを撒く...
宮本百合子 「海辺小曲(一九二三年二月――)」
...實は今自分のしてゐるやうに自分の妻に放蕩する目的で出掛けて來たもののあつたのを感じたとき...
横光利一 「悲しみの代價」
...辰子のさう云ふコケテイカルな性質と放蕩するためにのみ俺に近か寄つて來てゐたのは事實であつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...俺は自殺をするか狂人になるか、放蕩するか、この三つのいづれかに落ち込んで行くときがあるかもしれない...
横光利一 「書翰」
...一切の煩瑣な制約を掃蕩する天来の清潔法である颱風...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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