...その目は相変わらず淫蕩(いんとう)と見えるほど極端に純潔だった...
有島武郎 「或る女」
...沫蕩神に至りては...
高木敏雄 「比較神話学」
...親兄弟の顔に泥を塗るといふやうな荒(すさ)んだ放蕩者は...
太宰治 「お伽草紙」
...旅に出たいなあ! 一日も早く出たいなあ!私の遊蕩はいのちがけだ!やらうたつてやれない...
種田山頭火 「其中日記」
...手紙は簡(かん)でわからないけれど栄輔君の家産を蕩尽したことにも...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...無言の叱責(しっせき)でこの放蕩(ほうとう)児をながめるのほかはなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...蘿月(らげつ)は一家の破産滅亡(めつばう)の昔(むかし)を云出(いひだ)されると勘当(かんだう)までされた放蕩三昧(はうたうざんまい)の身は...
永井荷風 「すみだ川」
...若い門人たちは自(おのずか)ら誘い出される淫蕩(いんとう)な空想にもつかれ果てたのか...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...金助は自分の放蕩した時代のことを...
中里介山 「大菩薩峠」
...夫が放蕩者ゆえに...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の放蕩費の尻を知行所の百姓に拭わせようとしたために...
中里介山 「大菩薩峠」
...放蕩(のら)どのが寐ては居る...
樋口一葉 「大つごもり」
...放蕩に疲れきったあとで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...どうかヘンリーを放蕩者だと思つてくれるな...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...壻は放蕩(ほうとう)をして離別せられた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...放蕩者(ほうとうもの)でも金ばなれがいいとはきまらないだろうが...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...花街や戯場(ぎじょう)で万金を捨てるようなばかげた遊蕩(ゆうとう)をしたのもこの頃である...
山本周五郎 「柳橋物語」
...浪費者や放蕩者の他は誰も銀行から借り入れないであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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