...治郎兵衛の素朴な、山家育ちの心には、芭蕉にせよ、誰にせよ、ひとしく彼岸(ひがん)に往生するのなら、ひとしく又、弥陀(みだ)の慈悲にすがるべき筈だと云ふ、堅い信念が根を張つてゐたからであらう...
芥川龍之介 「枯野抄」
...これは人生を大夢と信じた世捨人の芭蕉には寧(むし)ろ当然の言葉である...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...十 衆道芭蕉もシエクスピイアやミケル・アンジエロのやうに衆道(しゆだう)を好んだと云はれてゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...(散文にも野心のあつた芭蕉は同時代の西鶴の文章を「浅ましくもなり下(さが)れる姿」と評した...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...そして到る處寂しさに安住することの出來た芭蕉の心をなつかしむのである...
相馬御風 「孤座」
...すなわち、俳人には加賀の千代、其角、凡兆、去来、芭蕉、尚白等があります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...以上の(一)と(二)とによって俳句は「芭蕉という二百年前の人によって作り上げられた」...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...無名庵に冬籠(ふゆごもり)せし心はも湖の寒さを知りぬ翁の忌十一月二十一日 大津義仲寺(ぎちゅうじ)無名庵に於ける芭蕉忌法要...
高浜虚子 「六百句」
...そして『旅人芭蕉』を読む...
種田山頭火 「行乞記」
...芭蕉翁発句集鑑賞...
種田山頭火 「行乞記」
...芭蕉の有名な句でも「枯れ枝にからすのいる秋景」になってしまうであろう...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...この頭の働きの領土の広さと自由な滑脱性とに関して芭蕉と対蹠的(アンチポーダル)の位置にいたのはおそらく凡兆のごとき人であったろう...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...たとえば岩波文庫の芭蕉連句集の(五一)と(五二)の中から濁子(じょくし)という人の句ばかり抜き書きしてみると...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...書斎の丸窓も芭蕉(ばしょう)朽ちて穏(おだやか)なる日の光終日(ひねもす)斜にさすなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...その晩宗助は裏から大きな芭蕉(ばしょう)の葉を二枚剪(き)って来て...
夏目漱石 「門」
...芭蕉(ばしょう)はこの真理を言明するため...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...うは置きのほし菜(な)刻(きざ)むもうはの空野坡(やば)馬に出ぬ日は内(うち)で恋する 芭蕉かせ買ひの七つ下(さが)りをおとづれて利牛(りぎゅう)これなどは明らかに賤(しず)が伏屋(ふせや)の最も凡庸なる者の生活であって...
柳田国男 「木綿以前の事」
...喜左衛門は似相(じそう)という俳号をもって、蕉風の俳諧では、すでに旦那芸の域をぬきんでていた...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
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