...後の方では蕃山と左源太が腹のなかで頷(うなづ)いたらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...それは蕃人の生活程度から推せば...
中村地平 「霧の蕃社」
...それはモーナルーダオを始め付近に住む蕃人ヒポサツポ...
中村地平 「霧の蕃社」
...蕃害は避け得たが...
中村地平 「霧の蕃社」
...俺はここを去って、蕃人も、内地人も、本島人も知らないところへ行って死ぬ」飄然と去ってゆく頭目の後ろ姿を一族の誰もが言葉もなく見送っていたが、それが山蔭に消えさってしまった時、一同は言いあわしたように傍らに縊死の支度にとりかかった...
中村地平 「霧の蕃社」
...又其傳嗣蕃育ノ法各々其天然ニ備ハラザルコトナク...
西周 「人智論」
...間もなくやって来たのは井上玄蕃と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……絞めた蕃拉布のはしを急にとけないように小間結(こまむす)びにしておくなんて芸当が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...生産蕃息(はんそく)の資(とり)て始まる所なり」と書いておられる...
牧野富太郎 「植物知識」
...津軽家の用達(ようたし)商人工藤忠五郎蕃寛(くどうちゅうごろうはんかん)の次男蕃徳(はんとく)を養子にして弘前に遺(のこ)した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...大月玄蕃は、途中で思わぬ不快を求めたばかりか多くの負傷(ておい)さえ出してしまったので、曠(はれ)の場所に臨む前から、一同の気勢を殺(そ)いではと、無理に元気づけて、時遅れじと急いで来たのだ...
吉川英治 「剣難女難」
...玄蕃は顔を見られぬように前列の者の肩に隠れていた...
吉川英治 「剣難女難」
...「口惜しかったら生れかわって来るがいい」玄蕃は充分な余裕を持って...
吉川英治 「剣難女難」
...玄蕃は雨龍の山荘を下って以来...
吉川英治 「剣難女難」
...それは、投げ槍の小六、大月玄蕃、金井一角の三人、お延も一緒についていた...
吉川英治 「剣難女難」
...玄蕃が大刀を抜きかけた瞬間には...
吉川英治 「剣難女難」
...しかし、「上意ですッ」言ったとたんに、玄蕃も六郎左も、武者そのものになっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...陣ぶれの状を廻せ!」「殿っ――」と玄蕃は涙をたたえて...
吉川英治 「親鸞」
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