...一挺の剃刀を蔽(おお)ったなり...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...しかし眼を蔽っていてはならない...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...そんなことだったか」58遮蔽網(しゃへいもう)冷却管は...
海野十三 「火星兵団」
...僞善的に隱蔽されてゐる婦人共有制の代りに...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...人夫は其雨合羽を取つて更に其下の蔽を揚げた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...死の暗黒に蔽はれぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...公式表現そのものによって蔽いかくされて了っている...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...石油缶の底を継ぎ合わせた四角な鱗(うろこ)で蔽(おお)われている...
夏目漱石 「それから」
...燃えぬ品物を以て蔽(おお)う用意をするが好(よ)かろう...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...その上にエトナが雪に蔽われて煙を噴いてる美しさは...
野上豊一郎 「エトナ」
...なんの蔽(おお)うところもなく...
野村胡堂 「楽聖物語」
...頭はぞっとするような吹出物と瘡蓋(クルート)に蔽われ...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...堂を構て梢葉(せうえふ)その上を蔽庇す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...北海道の平野はいたる所この木をもって蔽われていた...
柳田国男 「雪国の春」
...いかなる手段によっても「置毒」のことは隠蔽しなければならない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...面を蔽って泣いた...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...蔽(おお)いようもなく現われていると云いたい...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...いちめんに白い花で蔽われた林檎の下蔭にあゆみ入ると...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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