...墻(かき)には蔦(つた)が絡(から)んでいるし...
芥川龍之介 「秋山図」
...早瀬と称えて袖に縋(すが)れ、胸を抱け、お蔦...
泉鏡花 「婦系図」
...この辺(へん)、楓(かえで)が割合いに少く、かつひと所にかたまっていないけれども、紅葉(こうよう)は今が真(ま)っ盛(さか)りで、蔦(つた)、櫨(はぜ)、山漆(やまうるし)などが、杉(すぎ)の木の多い峰のここかしこに点々として、最も濃(こ)い紅(くれない)から最も薄(うす)い黄に至(いた)る色とりどりな葉を見せている...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...余が頭(こうべ)をあげて蔦(つた)に古(ふ)りたる櫓(やぐら)を見上げたときは寂然(せきぜん)としてすでに百年の響を収めている...
夏目漱石 「倫敦塔」
...一番氣の確(たし)かなお蔦(つた)を手傳はせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――お蔦の妹ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お蔦 (じッと茂兵衛を見ている...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...丸髷に結ひ青鞜へ退社の辞飴ン坊反れる丈け反つて駅売かけて行き蔦雄中程は透いてゐますと伸上り六橘焼売屋憶病窓へヘイと出し春雨葬列の電車を止める晴なこと同小間使こは/″\ピアノ一つ打ち同さて瓦斯は調法と知る不意の客同出兵が株に響いて狆も痩せ同暇な奴ニッポノホンへ立止り雀郎五色の酒を飲む所謂「新しい女」の結社だつた青鞜社よ...
正岡容 「大正東京錦絵」
...水晶のいはほに蔦の錦かな南条より横にはいれば村社の祭礼なりとて家ごとに行燈(あんどん)を掛け発句(ほっく)地口(じぐち)など様々に書き散らす...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...磯部邸弁天堂の場は愛妾お蔦が典蔵に挑(いど)まれて難義せるを浦戸紋三郎(うらともんざぶろう)に救はれしが...
三木竹二 「明治座評」
...転げ込んでくる深川芸者のお蔦...
三好十郎 「斬られの仙太」
...お蔦 なにもわからない...
三好十郎 「斬られの仙太」
...(間)お蔦 さ、嬢さん(言いながら奥から出て来る)仕度が出来ましたよ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...やがて猛然とお蔦の髷を左手で鷲掴みにする...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...蔦 すぐ、そうだ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...蔦之助(つたのすけ)」「すでに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...丸に蔦の葉の御紋は...
吉川英治 「新書太閤記」
...女の髪の毛が」「お喜代――お照――お蔦(つた)――お菊ちゃん――...
吉川英治 「松のや露八」
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