...喧嘩は唯(ただ)豚の尻(し)っ尾(ぽ)は柿の蔕(へた)に似ているとか似ていないとか云うことから始まっていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...人道を根蔕(こんたい)として考えるならば...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...経済は言うまでも無く吾人の欲望に根蔕(こんたい)し...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...蔕の向う側から剥き始めるのだ...
大阪圭吉 「花束の虫」
...柿の蔕(へた)一つ出なかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...かも瓜の蔕(へた)のあたりを嗅ぎまはる...
薄田泣菫 「独楽園」
...今は僅に蔕のあたり四五寸ばかりの切つ端を残されたままでゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...しかも根蔕(こんたい)のあるものでなければ真の美は生じない...
高村光太郎 「蝉の美と造型」
...美の日本的源泉として日本芸術の根蔕(こんたい)に厳存していて今後ますます生成発展せしむべき諸性質を考えているのであるが...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...暴動的形式と反乱的根蔕(こんたい)との間に常に区別を設けてのことである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それは梢(こずゑ)から風呂(ふろ)の中(なか)へ落(お)ちた蔕(へた)のない青(あを)い(かき)であつた...
長塚節 「土」
...このマクワウリは満熟すると蔕を離れ自然に落ちるからいうとのことである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...小野蘭山(おのらんざん)の『大和本草批正(ひせい)』には「三波丁子 一年立ナリ蛮産ナレドモ今ハ多シセンジュギクト称ス秋月苗高五六尺葉互生紅黄草ノ如ニシテ大ナリ花モコウヲウソウノ如ニシテ大サ一寸半許色紅黄単葉モ千葉モアリ葩(ハナ)長ク蔕ハツハノヘタノ如ク又アザミノ如シ九月頃マデ花アリ花鏡ノ万寿菊ニ充ベシ」とある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...文学の根蔕はこの自覚された鋭い正直さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そうかと思うと松茸(まつだけ)や初茸(はつだけ)を煮る時毒消しだといって必ず茄子を一つ入れるかあるいは丸茄子がなければ蔕(へた)だけでも入れるのはどういう訳だろう」中川「日本茄子の事はまだ学術的に研究した報告がないので精密に分らんけれども...
村井弦斎 「食道楽」
...それで或るとき白茄子(しろなす)の蔕(へた)でこすると取れるということをそれとなく申上げた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...手に蔕(ほぞ)のある鐘を持っていた...
吉川英治 「三国志」
...例の如く蔕鐘(ほぞがね)を打ち鳴らし黒風を呼んで...
吉川英治 「三国志」
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