...昼も蔀(しとみ)も下(おろ)した部屋の中で...
芥川龍之介 「地獄変」
...蔀(しとみ)に迷っている...
芥川龍之介 「邪宗門」
...蔀(しとみ)めきたる卍字(まんじ)の障子を上げたる趣...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...本堂の蔀格子(しとみがうし)につかまつて内陣(なか)を覗き込むでゐると...
薄田泣菫 「茶話」
...食客浪人蔀半四郎...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百五十石を食(は)んだ蔀半四郎だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「蔀半四郎と申す...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この蔀半四郎を怪しいと睨んだそうだな」「とんでもない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――私も少しは槍の心得があるが、人間業でそんなことは出來るものでない」「――」「蔀の隙間から、壁際までは二間半、槍の長さも二間半、――人間の身體は朱(しゆ)を盛つた皮嚢(かはぶくろ)のやうなもので、突けば間髮を容れずに血が流れる、お駒は床の向う側で突かれて、此方へ轉がつて來たのでないことは、誰が見てもわかる」「――」「さア、親分、蔀の向うから、此處を一と突きに、物は試しだ」平松屋源左衞門は、壁際の死骸の側に並ぶと、自分の襟をはだけて、靜かに平次の出やうを待つのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...槍の穗は欄間の蔀に引きあげられ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三枚の半蔀(はじとみ)が嵌っていて...
久生十蘭 「魔都」
...門の戸も蔀風(しとみふう)になっていて上げられてある下から家の全部が見えるほどの簡単なものである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その蔀窓(しとみまど)のところに立って...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...小雨をもった烈風が蔀(しとみ)や廂(ひさし)を吹きなぐり...
吉川英治 「私本太平記」
...伽藍(がらん)の蔀(しとみ)も扉もみな開け放してある...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこらの御堂の蔀(しとみ)や縁にこぼれて来るのは白い霰(あられ)であった...
吉川英治 「源頼朝」
...蔀(しとみ)は破れ...
吉川英治 「源頼朝」
...彼方(あなた)の燈(ひ)の洩れる蔀(しとみ)から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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