...蓋し先生のお嬢さんなり...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...蓋し、シヨオペンハウエルに依れば、カントの所謂デイング・アン・ウント・ヒユウル・ジヒ、即ち実在若しくは本体は「生への意志」と称する一つの盲目意志であり、そして斯うした盲目意志の展開、又はその展開の所産としての、此の世界は最悪の世界であり、此の世界の中に営まれる此の生は最悪の生であらねばならぬ...
生田長江 「ニイチエ雑観」
...国務大臣が協力一致してその重任を完うするようにとの御詔でございました」蓋し近来内閣の更迭が頻繁で身を挺んでて補弼の任に当ろうとする忠誠の至らざるを深く戒めたもうたのである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...農耕の業にたづさはらぬ優人等を蔑視したのは蓋し當然であらう...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...蓋しさういふ事があるかも知れないが...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...蓋し批判とは歴史的運動に於ける二つの契機が相会する処の危機の...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...蓋し性格的論理とは元来...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...蓋しイデオロギーの歴史的発展形態は...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...蓋し、このジャーナリズムといえども、それがジャーナリズムであってアカデミズムでない限り、何といってもまず第一に大衆(だがいわゆる「大衆」ではない)の平均的な日常の娯楽として役立たねばならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...天下を小とするの概あるは蓋し之れが爲めなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...又侯の目的なり蓋し政黨は一夜作りの産物に非るは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...蓋し明以來藏書室のありし場所なるを以て...
内藤湖南 「文溯閣の四庫全書」
...此の如きも高からずと雖之を延長すれば相離るゝこと、蓋し遠からんか...
長塚節 「草津行」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...蓋し熟読といふことはどういふことかも思ひも到らぬ連中といふものは多いものである...
中原中也 「芸術論覚え書」
...蓋し、「生きるとは感覚すること(ルッソオ)」であり、感覚されつつあれば折にふれて、それらは魂によつて織物とされる...
中原中也 「詩に関する話」
...蓋しこんな所にもその所因があつたのかも知れない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...蓋しそれは運動的...
三木清 「歴史哲學」
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