...蓋しこれ泥鰻金蔵閣下一人の頭脳から割出したものではない...
石川啄木 「雲は天才である」
...◎蓋し、帝國の政府が今にして其の大方を一變せざる限り數年來、否十數年來執り來れる方針の當然の結果として國際上に於ける帝國の地位に鑑み、増税若くは募債の一事は此際遂に免るべからざるものなるべく然かも之を斷行せんとせば必ずや先ず國民全部の怨嗟の的となる覺悟なかるべからず、之即ち前内閣系の野心家が現内閣の生命を議會閉會後まで延ばし置かんとする第一の原因にして敵をして此一難局を處理せしめ然る後に己れ取つて代らんとする心事稍陋とすべし...
石川啄木 「雲間寸觀」
...かたく目を蓋していて...
海野十三 「火星兵団」
...国務大臣が協力一致してその重任を完うするようにとの御詔でございました」蓋し近来内閣の更迭が頻繁で身を挺んでて補弼の任に当ろうとする忠誠の至らざるを深く戒めたもうたのである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...蓋し動機は自らを云い現わし尽すことが出来ない性質を有つからである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...蓋し社会的存在の内容が――夫は歴史であった――最も現実的だからである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...動機であるであろう(蓋し動機の多くのものは――それが論理的根柢でない限り――論理的構造に於ては意識されないという特徴を有っている...
戸坂潤 「科学方法論」
...――蓋し之は単に文芸上の一問題なのではなくて...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...蓋し侯は天性神經過敏なれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...蓋し進歩派の勢力次第に膨脹して自由派の分子までも漸く進歩化するの傾向ありと認め憲政黨内閣の維持一日を長うすれば獨り進歩派の爲めに一日の利あるを恐れて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...蓋し閣下は常に政治家の位地に恋する人なるも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これは蓋し陸奧出羽兩國間の交通は甚稀で...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...蓋し晶子歌中の珍物である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...そのままでゐると穴から空気が洩れてしまふのでそれを蓋してゐるに過ぎないのである...
北條民雄 「続癩院記録」
...蓋し零陵香の一名なる薫草と同じものであろう...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...蓋し「すゞし」といふ語は初め三伏の暑気退きて秋涼漸く至るの意に用ゐられたる者が...
正岡子規 「すゞし」
...蓋し回教にシアとスンニの二大派有て...
南方熊楠 「詛言に就て」
...襄が賢妻小石氏を娶(めと)りしは蓋し此前後に在り...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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