...この筐の蓋を取りさへすれば...
芥川龍之介 「好色」
...天蓋見物にすぐでかけようよ...
海野十三 「怪星ガン」
...頭蓋骨の骨片をハンカチーフの上にのせていたが...
海野十三 「三十年後の世界」
...潜水艇の出入口の蓋(ふた)があいているのです...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...」蓋をあけるのは困難でなかった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...まずその蓋を取って...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...蓋し文化の問題は...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...書篋の蓋の破れしをつくろひ...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...硯の蓋をしてしまうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...緑の天蓋(てんがい)がずっとつづいている...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの秋」
...さっき擦硝子(すりガラス)の蓋(かさ)を通して油煙に燻(くす)ぶった洋燈(ランプ)の灯(ひ)を眺めていた時とは全く変っていた...
夏目漱石 「道草」
...其分には差し置かぬぞ」「――」手文庫の蓋(ふた)を拂つた丹之丞...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これぞアルプスの大伽藍(だいがらん)モン・ブランの円蓋(えんがい)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...船長が蓋をねじ開き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...しかし蓋然性を縷説(るせつ)する必要はない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...蜜柑(みかん)などが箱の蓋(ふた)に載せて出されてあったのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どうなすったんで」「おう晁蓋...
吉川英治 「新・水滸伝」
...頭を掻いて、「嘘、嘘」「二言(にごん)をいうぞ、伝右殿が来たと思うて」「はははは」笑いながら、一人が、伝右衛門のそばにある蓋器(ふたもの)を見つけて、「これは何じゃ」伝右衛門は、蓋をとって、「稀(たま)に、かような茶うけも、よかろうかと存じて」「ほう、田作(ごまめ)じゃ」「なに、田作」と、一同は首をのばして、「よかろうどころか、これは珍品」「お一つ、おつまみなされ」赤埴源蔵(あかばねげんぞう)が、毒味といいながら、一つ摘(つま)んで、「これやおつだぞ...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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