...蓄音器は昔の音楽を聴くために使われた...
...古い蓄音器を見つけたので、修理してみた...
...私の祖父は、蓄音器で流行歌を聴いて踊っていたらしい...
...蓄音器の音色は、今のスピーカーの音とは違う響き方をする...
...このビクトローラ蓄音器のコレクションは、とても貴重なものだと言われている...
...殊に科学者は扠(さ)ておき哲学者といふ奴は多くは先哲の蓄音器である...
内田魯庵 「犬物語」
...さういふ店に客足を呼ぶ蓄音器や...
鈴木三重吉 「桑の実」
...――もう蓄音器も止んだのか知ら...
鈴木三重吉 「桑の実」
...蓄音器は、勇ましい行進曲をふいたり、歌をうたつたりしました...
オイゲン・チリコフ 鈴木三重吉訳 「そり(童話)」
...私は隣家の蓄音器のことについて貴下を煩わしたいのです...
谷崎潤一郎 「細雪」
...近頃隣家では毎日朝も晩も蓄音器を懸けるので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...・南天の花へは蜂がきてこぼす・前田も植ゑて涼しい風炎天の鶏を売りあるく・田植べんとうはみんないつしよに草の上でカフヱーもクローバーもさびれた蓄音器の唄・雑草しづかにしててふてふくればそよぐ・ちぎられてもやたらに伸びる草の穂となつた改作附加笠きて簑きてさびしや田植唄はなく六月廿六日いつからとなく...
種田山頭火 「行乞記」
...隙(すき)がありさえすれば蓄音器を弄(いじ)っていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...田舎ではまだ物珍しがられる蓄音器などをさげて...
徳田秋声 「あらくれ」
...蓄音器のそばに連れていって...
豊島与志雄 「田舎者」
...蓄音器まで持ちこまれていました...
豊島与志雄 「道標」
...ある商店で大きな蓄音器を吹かしてゐた...
夏目漱石 「それから」
...無器用な蓄音器のように急にハタと黙り込んで了った...
久生十蘭 「魔都」
...殆んど見かけたことのない古風なラツパのついた蓄音器が廻つてゐた...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...恕堂は風呂敷を解いて蓄音器を取り出した...
正岡子規 「墨汁一滴」
...いささかの慰みとしてアパートの部屋でかけて聴いている蓄音器...
宮本百合子 「カメラの焦点」
...「そうじゃねえ、ずっとあとだ」とこの小学三年生は云った、「蓄音器のよ、レコードを買い始めたべえ、いくらでも買うだ、二階がみしみしいうほど買って買ってよ、朝っから晩までそれを聞いてるだよ、そのうちにな、レコードの数が殖えるのといっしょに、だんだん頭がおかしくなってきたんべえ、それでよ、嫁を貰ったら治るべえかって、葛飾(かつしか)のほうから嫁を貰ったっけだ、そしたら頭あちっとも治らねえで、水汲みい始めただ」耳も眼も口もすばしっこく、学校の勉強のほかはなにごとによらず、なかまにひけを取ったことのない長は、唇の隅に唾を溜(た)め、さかしげな眼をくりくりさせながら語った...
山本周五郎 「青べか物語」
...蓄音器も文化生活に必要なものだそうで...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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