...今一人の英語の先生は関羽のような長い髯(ひげ)を蓄えていたが...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...酔って蓄えている金の事を誇り顔に話した...
田中貢太郎 「義猴記」
...隠れた宝を天国に蓄えていた人びとだ...
永井隆 「この子を残して」
...たとえそこに一銭の金でも蓄えてありましたならば...
中里介山 「大菩薩峠」
...小判でも蓄えておくのだろう――と言ってその琵琶をメリメリと踏み壊しておしまいになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...鬚(ひげ)を蓄えたり...
野村胡堂 「楽聖物語」
...妾二人を蓄えてる外...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼の蓄えからの収益と最終年度に上げた収益が生活の糧だった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...寒帯にも棲(す)み熱帯にも棲むという動物は必ず皮膚の下に脂肪を蓄えてちょうど脂肪の皮を蒙(かぶ)っているようです...
村井弦斎 「食道楽」
...あるいは多く私財を蓄えたかも知れない...
森鴎外 「渋江抽斎」
...その布施(ふせ)を蓄えては...
吉川英治 「大岡越前」
...糧食も蓄えてありますから」強(た)って...
吉川英治 「三国志」
...彼は蓄えの茶壺(ちゃこ)など解いて...
吉川英治 「私本太平記」
...また日ごろ蓄えておいた火焔玉も...
吉川英治 「私本太平記」
...世間から超然とした学識が蓄えられた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その上、多くの郎党を養い、眷族(けんぞく)もみな、土地、武力を蓄え、東山道から吾妻(あがつま)山脈をうしろにして、坂東の大平原に、南面している形であった...
吉川英治 「平の将門」
...『武器講の金を蓄え置き...
吉川英治 「山浦清麿」
...(誰だろう――)勿論黒吉はその僅かばかりの給料を蓄えてはいなかった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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