...無教育者の中にも意外な推理力や想像力を蓄えて人生をフィロソファイズするものがある...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...今一人の英語の先生は関羽のような長い髯(ひげ)を蓄えていたが...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...私は今まで自分が脳中に蓄えてきた数百巻の財政学も数千冊の経済学も...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...でっぷりした赭顔の鼻下にちょび髭を蓄えた堂々たる紳士のネルチンスキイを説得している有様は...
田中英光 「オリンポスの果実」
...安物だけれどウイスキーならいささか蓄えがある...
豊島与志雄 「聖女人像」
...隠れた宝を天国に蓄えていた人びとだ...
永井隆 「この子を残して」
...いつも懐中に匕首(あいくち)を蓄えていて...
中里介山 「大菩薩峠」
...小判でも蓄えておくのだろう――と言ってその琵琶をメリメリと踏み壊しておしまいになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかもその併立せるものが一見反対の趣味で相容(あいい)れぬと云う事実も認め得るかも知れぬ――批評家は反対の趣味も同時に胸裏(きょうり)に蓄える必要がある...
夏目漱石 「作物の批評」
...観念を記憶に蓄える際に...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...奥様から必要以上に奪い、蓄えていました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...わずかな蓄えも教育に使い果たしたので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...蓄えたくわえたうっ憤を晴すためにおらびあっておしかけて来る――それであった...
本庄陸男 「石狩川」
...諸比丘それは大徳病気の療治に蓄えたのだから棄つるなかれと言うと...
南方熊楠 「十二支考」
...今の世の妻君にその智識を蓄えている人は滅多にないが貴嬢(あなた)に台所の経済をお任せ申したら少い入費を以て美味(おい)しい御馳走を食べる事が出来ますね...
村井弦斎 「食道楽」
...そこで常に砦のうちに礫(こいし)を蓄えておき...
吉川英治 「三国志」
...婢妾(ひしょう)を蓄えて...
吉川英治 「新書太閤記」
...黒い顎髯(あごひげ)を蓄え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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