...十時頃までは蓄音機(ちくおんき)を御聞きになっていたようです...
芥川龍之介 「影」
...――もう蓄音器も止んだのか知ら...
鈴木三重吉 「桑の実」
...でその蘊蓄(うんちく)も専門家に譲らぬほどだった...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
... 205瞋恚を胸に蓄へて互に離れ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...村の百姓家も穀価の多少の下落はあったが蚕業(さんぎょう)と煙草(たばこ)の栽培が盛んになったので依然勤倹貯蓄という風が奨励されて...
徳永直 「あまり者」
...多分特に海軍では人的に優秀な技能を選択し蓄積していると見ていい...
戸坂潤 「社会時評」
...蓄財家(かねもち)は皆戦慄(ふるへおそれ)て家業を休み店を閉めて只乱暴の防ぎをなせば...
中里介山 「大菩薩峠」
...数年来胸中にしらずに蘊蓄(うんちく)された熟慮(じゅくりょ)を引き出させたのである...
新渡戸稲造 「自警録」
...蓄財をはかりなば...
蜷川新 「天皇」
...電蓄も自分で組み立ててレコードをあつめる事が趣味だと宿の女中が話してゐた...
林芙美子 「浮雲」
...不満なのは彼の蓄財計画が頓挫したことだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...どんな書物が蓄へられてゐるのか?――常々それが...
牧野信一 「余話」
...収入から貯蓄されるものは常に資本に加えられ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...まさか二銭の使賃を貯蓄したのでもあるまいが...
森鴎外 「雁」
...左手のそれは伊達(だて)にこれを蓄える...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ホルワット将軍が金を蓄(た)めて北平(ペーピン)に隠遁したあとは...
夢野久作 「暗黒公使」
...生涯を貯蓄に暮しつづけた父の凡庸さが...
横光利一 「旅愁」
...世間から超然とした学識が蓄えられた...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索