...怎(どう)したものか顏が蒼白(あを)く...
石川啄木 「二筋の血」
...かの蒼空(あをぞら)に飛行機の高く飛べるを...
石川啄木 「呼子と口笛」
...陽光は煦々(くく)として建物を蒼穹(あおぞら)の中に浮き立たせ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...黄ばんだ葉が蒼い冴えた空から力なさ相に竹の梢をたよってはらはらと散る...
長塚節 「太十と其犬」
...蒼白(あおじろ)くて品の良い正兵衛は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...舌の上がぴりぴりとしてその醍醐味(だいごみ)は蒼涼(そうりょう)...
林芙美子 「新版 放浪記」
...家のまはりの樹木は青空に接するあたり鬱蒼と風に若葉が揺れてゐたが...
原民喜 「飢ゑ」
...そして蒼ざめた前の金いろの光りはそれと融(と)けあはずに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...(一同真っ蒼になってふるえる)さ...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...痩せて蒼(あを)い姉娘の方は母親の煙水晶(ケヤアンゴーム)の眼を受け...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...顔色の蒼いのは無理ではない―――だが今宵おれの胸は嬉しさに膨らみ心臓は喜びにどきんどきんと鼓動をうつおれの喜びは...
槇村浩 「出征」
...「町っ子とお遊びになってはいけません」と痩(や)せた蒼白い顔をことさら真面目(まじめ)にして誡(いまし)めた...
水上滝太郎 「山の手の子」
...顔も蒼ざめていた...
室生犀星 「蛾」
...帰れ道之進」道之進は黙って頼母の眼を見上げた……蒼白(あおざ)めた顔に...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...蒼白い月の光の中に氷結したようにシインと並んで立っていた...
夢野久作 「戦場」
...まわりにいた関平や侍臣はみな真っ蒼になってしまい...
吉川英治 「三国志」
...蒼空(あおぞら)は...
吉川英治 「親鸞」
...「どなたでござるか」燈下の蒼い寝顔をのぞきながら訊くと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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