...日筋が蒼天に流れわたって...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...蒼白い額に垂れかかる長い髪の毛をうるさそうに払いのけながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...総じて脾弱な感じで顔色もこつちの主観からだけでなく病弱の蒼さと見られ...
高見順 「かなしみ」
...彼の前には蒼(あお)い長手(ながて)な顔の紫色の唇をした大柄(おおがら)な女の姿が浮んでいた...
田中貢太郎 「白っぽい洋服」
...古色蒼然として無量の含蓄がある...
種田山頭火 「行乞記」
...輪廓(りんかく)の正しい顔が蒼白く見られた...
徳田秋声 「爛」
...英子は蒼白い顔をしてじっと火鉢の火を見つめていた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...「斎木、早く行け、牧は行ったか」「御無事に」新納は頷いて「池上、兵頭、戻れ」「由利が殺されました」兵頭が、馬の横から、蒼白な顔で、見上げた...
直木三十五 「南国太平記」
...樹木鬱蒼(うつさう)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄さんは室(へや)の真ん中に蒼(あお)い顔をして寝ていました...
夏目漱石 「行人」
...四十そこそこの陰惨(いんさん)な忍従に叩き上げられたような蒼黒い男です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蒼白く貧血した顔や...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...今走り去った一群(むれ)の旅人は、顔面蒼白、目に生気はなし...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...蒼い空には月もない星あかりの夜であった...
室生犀星 「不思議な魚」
...この色の蒼いパリイの女が...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...「そのオジサンを知っているかね君は……」呉一郎は、若林博士の蒼い、長い顔を見上げたまま、こころもちうなずいた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...脚ニ北海ノ蒼龍(ソウリュウ)ヲ蹴ル」と二行に書いた立て札まで建っている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...まっ蒼な海藻(うみぐさ)のなかから...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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