...蒹葭堂を訪ひしに...
芥川龍之介 「僻見」
...恬淡無欲なる我等の祖国は勿論蒹葭堂コレクシヨンをも無残なる散佚(さんいつ)に任かせてしまつた...
芥川龍之介 「僻見」
...豊富なる蒹葭堂コレクシヨンは――殊にその万巻の蔵書は当代の学者や芸術家に大いなる幾多の先例を示した...
芥川龍之介 「僻見」
...もし蒹葭堂コレクシヨンの当代に与へた恩恵の外に...
芥川龍之介 「僻見」
...たとひ蒹葭堂コレクシヨンは当代の学者や芸術家に寸毫(すんがう)の恩恵を与へなかつたとしても...
芥川龍之介 「僻見」
...――さう言へば巽斎は不思議にも蒹葭堂主人と号してゐた!しかし棘(とげ)のない薔薇はあつても...
芥川龍之介 「僻見」
...巽斎自身行状を記した一巻の「蒹葭堂雑録」は如何にその心の秤(はかり)の平衡を得てゐたかを示すものである...
芥川龍之介 「僻見」
...蒹葭堂コレクシヨンさへ残したのはそれ自身豪奢の俗悪なる所以を示してゐるものと言はなければならぬ...
芥川龍之介 「僻見」
...蒹葭堂主人の清福のうちに六十年の生涯を了したのも偶然ではないと言はなければならぬ...
芥川龍之介 「僻見」
...菰の生へたる洲が下根島(蒹葭洲)...
大町桂月 「白河の七日」
...双無塩(ふたりのあくぢよ)独(ひとり)の西施(せいし)と語(かた)るは蒹葭(けんが)玉樹(ぎよくじゆ)によるが如く...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かくの如く町人が門閥になつてからの檀那衆の學問を代表するものは木村蒹葭堂である...
内藤湖南 「大阪の町人と學問」
...わたくしが好んで蒹葭(けんか)の間に寂寞を求めに行くところである...
永井荷風 「深川の散歩」
...依々たる楊柳と萋々(せいせい)たる蒹葭(けんか)とのあるがためであろう...
永井荷風 「向嶋」
...蒹葭は秋より冬に至って白葦黄茅(はくいこうぼう)の景を作る時殊に文雅の人を喜ばす...
永井荷風 「向嶋」
...蒹葭(けんか)の唯果も知らず生茂った間から白帆と鴎の飛ぶのを見た景色ばかりである...
永井荷風 「元八まん」
...蒹葭は「あし」「よし」の類なるべし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...『蒹葭堂雑録』の二足蛇のほか本邦にかかる蜥蜴あるを聞かぬが...
南方熊楠 「十二支考」
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