...蒸す樣な草いきれと...
石川啄木 「鳥影」
...草蒸す頂に人ありて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...是は米を直ぐに笹に包んで蒸すのだから...
伊藤左千夫 「浜菊」
...建物の裏からは満開を過ぎた梅の蒸すやうな匂が漂つてゐた...
犬養健 「朧夜」
...お道はいつの間にか塔の影の外に在つて菜の花の蒸すやうな中に春の日を正面に受けて居る...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...大分蒸すと思っていると...
近松秋江 「黒髪」
...石に蒸す青苔にも樹の根元の雑草にも小さな花が咲いて...
永井荷風 「花より雨に」
...それを塞いで蒸す...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...彼の脊中(せなか)を蒸すような黄色い古びが心(しん)まで透っていた...
夏目漱石 「道草」
...下からは蒸すとよく講釈師がいうような烈しいあぶらでり...
正岡容 「小説 圓朝」
...全体御飯はお米を煮るものか蒸(む)すものかと申すのに煮るよりもむしろ蒸す方の心持で炊かなければなりません...
村井弦斎 「食道楽」
...第四十五 お米のプデン(蒸すもの)お米のプデンには色々の製法があります...
村井弦斎 「食道楽」
...鮭(さけ)でも鱒(ます)でも鯛(たい)でも鱸(すずき)でも何でも白い身の魚を湯煮るか蒸すかして冷めた処を前にあるマイナイスソースで和えてパンへ挟みます...
村井弦斎 「食道楽」
...手軽に蒸す法は御飯を炊いて吹上った時パンをお釜の中へ入れて御飯をお櫃(ひつ)へ移す時出します...
村井弦斎 「食道楽」
...鰤の身を上等にすれば蒸すのですが湯煮(ゆで)ても構いません...
村井弦斎 「食道楽」
...○豚饅頭を蒸す時湿(しめ)りたる布巾を下に敷き別々に並べざれば互に粘着す...
村井弦斎 「食道楽」
...愉園(ゆゑん)に入(はひ)つて蒸す様な眩(まぶ)しい※帯花卉の鉢植の間の卓(たく)に椅(よ)り...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...蒸すやうに暑かつた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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