...更にその途上わざわざ迂回(うかい)して後藤や小村やマレウイチと会見した事実から推しても二葉亭の抱負や目的をほぼ想像する事が出来る...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...なんて言葉はこれは日本語ではないのではなかろうか...
太宰治 「チャンス」
...大根もらつたくもりおもくて竹の葉のゆれてな(マヽ)る・影が水を渡る影もならんでふむ土の凍てゝゐる・夕月があつて春ちかい枯枝・ゆふやみのうらみちからうらみちへ雪どけの二月二日早寝の早起だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...而(そう)して其葭簀を透(す)かして大きな芭蕉の緑の葉がはた/\揺(うご)いて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...すると論理とは認識主観を一枚入することによって初めて意味を得る処の言葉である...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...はた見知らざる人々をも忘れて東明(しののめ)の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如くはたなびく小旗の如く涕かんかな或(ある)はまた別れの言葉の...
中原中也 「在りし日の歌」
...海も美しいながら、山手の若葉は、佛蘭西の田舍で見た風景にも似てゐます...
林芙美子 「大島行」
...お手並拝見いたし……」言葉尻が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...葉石らの重(おも)だちたる人々は...
福田英子 「妾の半生涯」
...大事を取りやがると尚ほ見度いつて云ふもんでな――」庭師の質問の幾個所と風呂番の返答と自慢言葉の大部分は...
牧野信一 「タンタレスの春」
...これは花弁を粧(よそお)うている葉の変形物なる苞(ほう)である...
牧野富太郎 「植物知識」
...この根源的な問の生きている場合初めて、哲学の言葉、その面倒な術語ですらもが、「具体性」をもつことができる...
三木清 「生存理由としての哲学」
...そんな罵倒の言葉ばかりをつらねて...
三好十郎 「恐怖の季節」
...一丈余も伸びた日まはりの葉は裂けて穴だらけになつた...
室生犀星 「抒情小曲集」
...言葉の云いまわしまで沢田屋そっくりだし...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...木蔭は青葉蒸(む)れがする...
吉川英治 「私本太平記」
...小六も礼を返し、そして双方が眼と眼とを、正しく交わしながら、片方の掌(て)を、拝むように胸に当て、「てまえが、小六正勝」「それがしは、稲葉山の家人、難波内記にござる」名乗り合ってから、もいちど低く頭を下げ合うのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...楓を初め山の雜木は悉く紅葉してゐた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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