...秀吉を御落胤(ごらくいん)にしたりする...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...七十余年も遡(さかのぼ)って万治(まんじ)三年の頃に備前の太守池田新太郎少将光政(いけだしんたろうしょうしょうみつまさ)の落胤と名乗って...
江見水蔭 「備前天一坊」
...これが支度金で出世が出来ると備前の太守の御落胤を売物にして...
江見水蔭 「備前天一坊」
...確かに拙者は落胤で...
江見水蔭 「備前天一坊」
...何かしかるべき人が内証の落胤(らくいん)とでもいうのであったならば……というような空想を描いたことも事実であった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...「御落胤(ごらくいん)と称して...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...皆々天一坊を御落胤と心得ておりまする」信祝は...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...自分が、本当に御落胤か、ちがっているか?、山内伊賀亮に、そういわれると、そういう気もしたが、越前守に「宝沢」と、呼ばれると、氏(うじ)も、素性(すじょう)もない宝沢という気もした...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...恐れ多くも公方(くぼう)様の御落胤(ごらくいん)という天一坊が数人の主だった者と共に江戸表に参ろうという噂が早くも聞えたのでございました...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...そうして天一坊の側からはお落胤という証拠と致して公方様お墨附...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...公方様のお落胤が江戸にお出になった...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...いわゆる御落胤(ごらくいん)とでもいったようなものなんですかな...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...まるでおれが大名の御落胤(ごらくいん)かなんぞのように聞えるぜ」「みんなは本気で心配してるんだよ」「どうして」と栄二が問い返した...
山本周五郎 「さぶ」
...太田道灌の落胤の子孫とか...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...随所に御落胤あり夫婦養子あり廃嫡あり失踪者(しっそうしゃ)ありという結構で宗祖なる常世とはぜんぜん血縁関係のないことを証明しておるのである...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...ただ「御落胤出現」なる一事を以て俄然(がぜん)いろめき立ったものだろう...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...うす馬鹿だったものだ」「それが十二万四千石松平伊賀様の御落胤だって...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...この期間中かのうす馬鹿なる御落胤は...
山本周五郎 「長屋天一坊」
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