...京都に落着くつもりで下鴨に廬(いおり)を結んだ...
青木正児 「九年母」
...娘共にとつては一時も氣の落着く暇がない頃であつた...
石川啄木 「天鵞絨」
...結局各集団の状況に応じ落着くべきに落着き...
石原莞爾 「戦争史大観」
...ふととまどいを感じたが落着く先があるので私の心は案外軽かった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...手をひかれて自分の席へ落着くまでは...
徳田秋声 「あらくれ」
...事実の真相を知ったら気持も落着くだろうと思ったけれど...
豊島与志雄 「反抗」
...そうなるとまた落着くところに迷うかも知れぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...今度は塾主としての弥之助も少しはこの植民地に落着くことが出来るのだから...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...東京に落着くこととなった...
中島敦 「環礁」
...よく落着くだらう」「――」「飛んだ獸(けだもの)に附合ひさせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どう並べてみてもしっくりと落着くのであった...
原民喜 「忘れがたみ」
...また落着く時には落着いて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私の「生活」はさつぱり「落着く」段にはならなくつて...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...生きてこの激しい世のなかの落着くさまを見とどけたい...
吉川英治 「新書太閤記」
...落着くあてもなく...
吉川英治 「親鸞」
...彼女も阿波へ移って落着く身となったわけであるが...
吉川英治 「茶漬三略」
...新たな起債が行われるまでにその正当な水準に落着く暇がなく...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...それと共に氣持も落着く...
若山牧水 「樹木とその葉」
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