...「代々落ち目になるばかりだ」と固く言い張るのである...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...「代々落ち目になるばかりだ」九斤老太は不平の真ッ最中であったから...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...リングでの負傷が祟(たた)って落ち目が続き...
田中英光 「オリンポスの果実」
...いやいや大仕事をする奴は金運というものが向いて来るものなんだ、時運が盛んで、英気が溢(あふ)れていると、苦心しなくとも金なんぞは向うから集まって来るが、落ち目になると、ある金も逃げて行くよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...だんだん落ち目になって...
野村胡堂 「胡堂百話」
...落ち目になっている...
火野葦平 「花と龍」
...この頃しきりに髪が落ち目のふちに小皺が見え自分ながら急に衰へを感じ出したが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...「落ち目に蹴落された長崎屋は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...彼奴は今落ち目だってんで...
三好十郎 「好日」
...どうもホントに――お豊 そいで早速、郵便屋の辰さんに頼んであんたの方に知らせてやったが、その後でさ、喜助はあの気性だろ、金吾がせっかく落ちついてナニしている所へ又々春子さま、やって来てイタぶりにかかる! てめえが良い目を見てる時あ振り返りもしないでいて、落ち目になると、よっかかりにうせると言ってね...
三好十郎 「樹氷」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...呂布もまだ落ち目になっておらん...
吉川英治 「三国志」
...いらいうだつのあがらぬ落ち目におちた不遇な武士や...
吉川英治 「私本太平記」
...いわゆる“落ち目の陣営”の観(かん)あるを否み得ない...
吉川英治 「新書太閤記」
...落ち目となると、てもなく弱い本質を出して、貧(ひん)すれば鈍(どん)するという諺(ことわざ)どおりに成り落ちる人間もあるし、また反対に、逆境に立つや、なお持ち前の生命力の充溢(じゅういつ)を示して、逆境いよいよその人の深い所の素質をゆかしく湛(たた)えて見せ、この人や逆境にいて逆境を知らず、逆境を愛してすらいるのではないかと、疑われるほど、常に、温顔ゆたかに、微笑をわすれぬ人間もある...
吉川英治 「新書太閤記」
...お蔭ですっかり貧乏つづきのこの落ち目...
吉川英治 「新・水滸伝」
...首を刎(は)ねられる落ち目にはならなかったであろうにとひしと思う...
吉川英治 「宮本武蔵」
...落ち目は人いちばい辛かったのではあるまいか...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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