...もっとも悪い場合に落ちついたものとしか思えなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...これは自然のどん底に落ちついた大肯定であり...
薄田泣菫 「飛鳥寺」
...いくらか落ちついた調子で私に話しかけました...
薄田泣菫 「中宮寺の春」
...宿の部屋から山を眺めるなどの落ちついた心境には甚だ遠く...
太宰治 「人間失格」
...山寺の広間に落ちついたのは...
種田山頭火 「行乞記」
...――私は落ちついた...
種田山頭火 「其中日記」
...曇り日に見る花の和(やわら)かに落ちついた色も好いが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...落ちついた心で四辺を見廻すにつれ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...その声はむしろ彼女の落ちついた調子に釣り合っていた...
夏目漱石 「明暗」
...これが私達三人の落ちついた二階借りの部屋の風景である...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...何故か落ちついた気がする...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...入って来たときの落ちついた足どりとはちがった...
火野葦平 「花と龍」
...はじめて落ちついた生活にはひり出した...
堀辰雄 「モオリス・ド・ゲランと姉ユウジェニイ」
...特にそれにあてられた・落ちついた・行為としてなされなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...つまり落ちついた時間も...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...いかにも落ちついた靜かな心持で着物を脱ぎはじめた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...その謀叛人らは三年前ガゴが府内に落ちついた時の謀叛の残党であったらしい...
和辻哲郎 「鎖国」
...多分あの頃には文科大学の中であの元良教授の室などが最も落ちついた...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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