...座ると不思議に険しい気持が去つてゆつたりと落ちついた気分になり...
伊藤野枝 「惑ひ」
...あなたを恐ろしい悪魔の手から救い出して上げたのです」男は落ちついた声で云いながら...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...南洲の真骨頂はそういう所にあるという意見を頑張って曲げないので結局そこに落ちついた...
高村光太郎 「回想録」
...落ちついたものだった...
太宰治 「帰去来」
...落ちついた口調で言った...
太宰治 「パンドラの匣」
...○本然の自己に帰つて落ちついた安らかさ...
種田山頭火 「其中日記」
...成るたけ落ちついた静かな心持でやつて見たいと思ふ...
田山録弥 「三月の創作」
...林内閣が落ちつく処に落ちついたと云うなら...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...実はこの落ちつくべき処に落ちついた「革新」の形態に必要な一つの契機に他ならない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...落ちついた家だった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...落ちついたやりかたで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...わからん」そういっている金五郎の落ちついた声が...
火野葦平 「花と龍」
...ゆっくりと落ちついた口調で...
火野葦平 「糞尿譚」
...落ちついた平和な空気がここには有る...
三好十郎 「冒した者」
...一重瞼の一種独特な落ちついた自然さでテラスに異彩を放っている...
横光利一 「旅愁」
...ゆっくり落ちついたときにね...
横光利一 「旅愁」
...俊基の落ちついた宿の先を嗅(か)ぎつけていたとは...
吉川英治 「私本太平記」
...それも静かに落ちついた心持ちで...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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