...路上の落し物を拾うよりは...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...なんだか昨夜のうちに落し物をしたような気がしてならない...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...今暁この屏風岩の上空をとんでいった東洋人爆撃機からの落し物であろうとは...
海野十三 「軍用鮫」
...ほかに何も落し物はないだろうな」両手のポケットを外から叩いて...
海野十三 「深夜の市長」
...春の日のある暮れ方二三の遊び友達と遊んだあとで何かつまらない落し物を探していた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...落し物をした、――拾ふことあれば落すことあり、善哉々々...
種田山頭火 「其中日記」
...何か落し物でもしたような心寂しさを感じていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...何か落し物でもしたように...
徳永直 「冬枯れ」
...「落し物ですか...
豊島与志雄 「ものの影」
...よく落し物をする故...
中里介山 「大菩薩峠」
......
三好達治 「間花集」
...」「はあ、落し物をな...
室生犀星 「蛾」
...あれはいつも落し物をしたような顔をしておる」「前田って家老の前田さんですか」「似ておるだろう」老人はこう云って半之助のほうへ振向いた...
山本周五郎 「半之助祝言」
...まったく落し物をしたような顔だし...
山本周五郎 「半之助祝言」
...何か落し物でも見つけに來たやうなふうであつた...
吉川英治 「折々の記」
...落し物を教えると...
吉川英治 「私本太平記」
...せっかく、ひとが案内して来たのに、榊原健吉の家(うち)と聞いたら、急に、顔いろを変えて――人斬り健吉に、借金でもあるのですか」「む……いや……」無意識に、元の道へ動いてしまった自分の脚を、恥じるように、まごまごして、「帰るわけじゃないが……その、少々……」「どうなさいましたの」「ちと……落し物を、した」「まあ、何を」「大した物じゃないが、探して来る……」「じゃ、私も」「いや――」と、慌てて「それには及ばん、ひとりで、探して来るから、その間に、榊原の家から、あの品を、貰って来てくれぬか」「おやすいことですけれど……」「たのむ!」「じゃ、落し物を、見つけたら、貴方(あなた)は、門の外で、待っていて下さいますか...
吉川英治 「松のや露八」
...訪ねてござらっしゃい」――美しい落し物...
吉川英治 「宮本武蔵」
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