...私は萱草(くわんざう)ぢやなからうかと……」「紫苑や萱草はあまりに丈が伸びてゐて...
薄田泣菫 「茶話」
...そのあと植物学ぶ人から萱草...
立原道造 「夏秋表」
...百草園田の畔(くろ)に赭(あか)い百合(ゆり)めいた萱草(かんぞう)の花が咲く頃の事...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...青萱(あおかや)まじりに萱草(かんぞう)の赭(あか)い花が咲く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...青田(あをた)の畦畔(くろ)には處々(しよ/\)に萱草(くわんさう)が開(ひら)いて...
長塚節 「土」
...ひろびろと野陣(のぢん)立てたり萱草は遠つ代よりの大族(うから)にて萱草は恐ろしい繁殖力を持つ宿根車で忽ち他を圧倒し去り萱草許りの一大草原を為すことも珍しくない様だ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...これは萱草(カンゾウ)と書かねばその名にはなり得ない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...萱草の漢名が伝ってから初めて出来た称呼だ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...中国の萱草は一重咲のものが主品である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ハマカンゾウハマカンゾウ(浜萱草の意)というワスレグサ(萱草)属の一種があって...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...葉色は敢えてナンバンカンゾウ(南蛮萱草の意)のように白らけてはいなく...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この歌の萱草は疑いもなくハマカンゾウを指しているのである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それから復(また)写生をしたくなつて忘れ草(萱草(かんぞう)に非ず)といふ花を写生した...
正岡子規 「病牀六尺」
...名もない小さなその峠はまつたく雑木と萱草(かやくさ)の繁みに覆ひかくされてゐた...
三好達治 「測量船」
...中に萱草(かんぞう)色という透明な明るさのある色を着た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...全く漢種のごとし)萱草(くわんざう)(わすれ草...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その又裏は加賀侯以来の山上御殿(震災前の話である)を囲る古池に添うた道に接してその間の若干坪の空地には足を踏み入れる所もない程熊笹に混って萱草蓬の類が生い茂っている...
森於菟 「屍体異変」
...筑摩(ちくま)郡へ行くと萱草(わすれぐさ)がトテッコウまたはトテコッコである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??