...同じやうな萎々(なえなえ)した烏帽子(ゑぼし)をかけて...
芥川龍之介 「芋粥」
...萎(しお)れる時でもないのに萎れていた...
有島武郎 「小さき者へ」
...『ろしにうよい……』と続いて萎えた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...卓子の上に少し萎れかけた菊の花瓶があって...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...そのかげに生活意欲が萎微し窒息してるところにある...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...それは意欲の萎微した文芸に対する一つの警鐘である...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...萎(しを)れ大根(だいこ)の陰惨さ...
中原中也 「山羊の歌」
...萎々(しおしお)と歩いて裏口から入ったそうですよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...萎(しお)れ返って引揚げて来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...萎(しを)れ返つて引揚げて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大層な萎れようだね」平次は近々と膝を寄せました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...萎(しを)れ返つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蝸牛(かたつむり)のように頭をかたく殻の中へかくして萎縮しているようである...
平林初之輔 「犠牲者」
...母の手紙で一時(じ)萎(な)えた気が又振起(ふるいおこ)って...
二葉亭四迷 「平凡」
...到底二人で夜を共にすることは適はぬと萎れるだけだつた...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...これらは主に土中に棲んで脚の用が少ないから萎減(いげん)し行く退化中のもので...
南方熊楠 「十二支考」
...ファウストどうも人の片意地と反抗とがどんな立派な成功をも萎(いじ)けさせるので...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...一方にただ上品で艶(つや)も香気も無く萎(しな)びていたものと他の一方には活気はあるけれども只(ただ)騒々しい幇間式(ほうかんしき)の芸術とを...
柳田国男 「木綿以前の事」
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