...萎びたる万吉郎は注射のおかげでメキメキと元気を恢復していった...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
......
高見順 「死の淵より」
...朝からずうっと萎(しお)れどおしのようでした...
田中英光 「オリンポスの果実」
...そして私自身の幾千もの苛立ちや利己心が萎み...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...萎れたように言う...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...暗夜による小兒の萎縮――の解放されざる限り――或方面に於て社會的假死状態の可能なる限り――(更に一層廣き見地より換言すれば)地上に無知と悲慘との存せん限り...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...彼らはその観察能力のために全身が萎縮(いしゅく)している...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...実は住民を萎靡(いび)さしている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何にも判りませんよ」「それが面目のない面(つら)かい」「これでも精々萎(しを)れて居るつもりなんだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...縛られるものと思つてくれ」「へエ――」平次は打萎(うちしを)れて引下がる和助の後ろ姿を見て居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...萎(しお)れ返る甚兵衛を慰めながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は萎靡(がっかり)した...
二葉亭四迷 「平凡」
...いつかその簾のそとに打(う)ち萎(しお)れていた...
堀辰雄 「ほととぎす」
...妙に玄正の心はグッタリと萎えてしまい...
正岡容 「小説 圓朝」
...机の前で萎(いぢ)けてるのは詰まらないぢやないか...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...食事のほか日常かくするので仙人休み得ず身体萎(くたびれ)羸(や)せて瘡疥を生ず...
南方熊楠 「十二支考」
...皮膚の薄い小さいままに萎んだ気力のとぼしい下顎を震わした...
「海流」
...そのドン底に萎縮し藻掻(もが)いている小さな虫のような人間性……在るか無いかわからない超顕微鏡的な良心を絶大の恐怖...
夢野久作 「甲賀三郎氏に答う」
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