...三百近い男女の瞳はその顏に萃まつた...
石川啄木 「足跡」
...社長は卓子(テーブル)の下を這つて向うへ拔けて拔萃(きりぬき)に使ふ鋏を逆手に握つて眞蒼な顏をして...
石川啄木 「菊池君」
...小さな眼を皿の中に萃(あつ)めていると...
魯迅 井上紅梅訳 「孔乙己」
...ラジオのニュース放送の抜萃(ばっすい)を聞き入っているとき...
海野十三 「断層顔」
...飛行機ダト速イワネ」……佐々木看護婦看護記録抜萃………十七日の夜帰京した患者は...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...最初に筏を発見したレーノォ捜査隊指揮官の手記を抜萃してみよう...
久生十蘭 「海難記」
...「全家庭教師の言行録(げんかうろく)の拔萃(ばつすゐ)が出來てしまひますわ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そしてこれは數年前に佐藤朔君から借りた「LA REVOLUTION SURREALISTE」の一册からの拔萃なのである...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...英詩の抜萃ばかりを打つて...
牧野信一 「奇友往来」
...何を描かうかと此頃でも考へてゐる――「喜劇論」に関する抜萃帳である...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...それにしても私のあの抜萃書は何処に埋もれてゐるのかしら? 真夏の夜更け...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...受けとつた無数の信号中の二三の翻訳の抜萃であります...
牧野信一 「満里子のこと」
...二三個所を抜萃して...
牧野信一 「浪曼的月評」
...翁の比翼塚建設の真情は『川柳久良伎閑談』の芸術比翼塚に於る祭文に尽きてゐるから適宜抜萃して見よう...
正岡容 「大正東京錦絵」
...抜萃することとする...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私の行った以上の抜萃は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...十一月二十二日(壺井栄あてより抜萃)今年の十二月で読書の第二年度に入るので次年度の予定の大要を書いておきます〔中略〕(一)相変らず統計類を利用しながら日本産業...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...翠糸女塾(すいしじょじゅく)主)談▼同年同月四日玄洋新報社朝刊切抜抜萃再録――その刺繍の上手なお嬢さんが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索