...社長は卓子(テーブル)の下を這つて向うへ拔けて拔萃(きりぬき)に使ふ鋏を逆手に握つて眞蒼な顏をして...
石川啄木 「菊池君」
...抜萃」と題する冊子ができあがったのである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...城山五子手記抜萃去年十一月二十日に脳血管の痙攣で倒れた父は...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...署名して拇印をおしてくれたまえ」「それは供述書というやつなの」「そんなむずかしいもんじゃない……捜査調書の抜萃……宇野久美子に関係のある部分だ...
久生十蘭 「肌色の月」
...これは是非ともここに抜萃しておく必要があるとおもう...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...これで読み易い古典英詩の抜萃をつくりかけたのであるが...
牧野信一 「悪筆」
...僕が今此処に述べつゝある此の(花の書)の抜萃を読んで...
牧野信一 「卓上演説」
...抜萃――...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...二三個所を抜萃して...
牧野信一 「浪曼的月評」
...特に以上の個所を抜萃したといふのではありません...
牧野信一 「浪曼的月評」
...この一個所を抜萃しただけでも...
牧野信一 「浪曼的月評」
...翁の比翼塚建設の真情は『川柳久良伎閑談』の芸術比翼塚に於る祭文に尽きてゐるから適宜抜萃して見よう...
正岡容 「大正東京錦絵」
...ロシアの諸旅行家の著作の一般的抜萃を利用した...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私の行った以上の抜萃は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私が日記體としてそれを拔萃しようとするのは...
水野仙子 「道」
...この抜萃(ばっすい)を作ることとを外崎さんに頼んで置いて...
森鴎外 「渋江抽斎」
...いったいこの地方などにはあるはずもない宏壮(こうそう)萃麗(すいれい)なこの邸館は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...さてこれが抜萃本でないとすれば...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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