...菲才(ひさい)その任に非ずとあきらめてゐる...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...僕の茂吉を好んだのも畢竟(ひつきやう)この故ではなかつたのであらうか?あが母の吾(あ)を生ましけむうらわかきかなしき力おもはざらめや菲才(ひさい)なる僕も時々は僕を生んだ母の力を...
芥川龍之介 「僻見」
...十七日には芳菲山人の来書が代りに載せてあって...
高浜虚子 「子規居士と余」
...浅学菲才(ひさい)の僕であります...
太宰治 「虚構の春」
...真物の金は僅かに菲(にら)の葉ぐらいかかっていて...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...年少菲才(ひさい)の身をもって事にあたったので...
豊島与志雄 「レ・ミゼラブル」
...金殿玉楼(きんでんぎょくろう)その影を緑波(りょくは)に流す処春風(しゅんぷう)に柳絮(りゅうじょ)は雪と飛び黄葉(こうよう)は秋風(しゅうふう)に菲々(ひひ)として舞うさまを想見(おもいみ)れば宛(さなが)ら青貝の屏風(びょうぶ)七宝(しっぽう)の古陶器を見る如き色彩の眩惑を覚ゆる...
永井荷風 「日和下駄」
...悠然対芬菲...
夏目漱石 「草枕」
......
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...己れの菲薄性を宿命的に踏みつけるやうな妄想に駆られて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...その表皮は極めて菲薄(ひはく)な膜質で何の色汁も含んでいない...
牧野富太郎 「植物記」
......
正岡子規 「病牀六尺」
...片里と号する菲才でござる...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...どうして菲才(ひさい)玄徳ごときに...
吉川英治 「三国志」
...菲才(ひさい)を以て君に仕え...
吉川英治 「三国志」
...宜しくみだりに自ら菲薄(ひはく)し...
吉川英治 「三国志」
...菲才にして懶惰(らんだ)...
吉川英治 「親鸞」
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