...菲才(ひさい)その任に非ずとあきらめてゐる...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...僕の茂吉を好んだのも畢竟(ひつきやう)この故ではなかつたのであらうか?あが母の吾(あ)を生ましけむうらわかきかなしき力おもはざらめや菲才(ひさい)なる僕も時々は僕を生んだ母の力を...
芥川龍之介 「僻見」
...貧窮(ひんきゅう)、病弱(びょうじゃく)、菲才(ひさい)、双肩(そうけん)を圧し来って、ややもすれば我れをして後(しり)えに瞠若(どうじゃく)たらしめんとすといえども、我れあえて心裡の牙兵を叱咤(しった)して死戦することを恐れじ...
有島武郎 「星座」
...達摩(だるま)の蒐集家(しゅうしゅうか)として奇名隠れなかった理学士西芳菲山人の名が見える...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...浅学菲才(ひさい)の僕であります...
太宰治 「虚構の春」
...真物の金は僅かに菲(にら)の葉ぐらいかかっていて...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...金殿玉楼(きんでんぎょくろう)その影を緑波(りょくは)に流す処春風(しゅんぷう)に柳絮(りゅうじょ)は雪と飛び黄葉(こうよう)は秋風(しゅうふう)に菲々(ひひ)として舞うさまを想見(おもいみ)れば宛(さなが)ら青貝の屏風(びょうぶ)七宝(しっぽう)の古陶器を見る如き色彩の眩惑を覚ゆる...
永井荷風 「日和下駄」
...無能菲才の屡重用せられしを以て...
原勝郎 「貢院の春」
......
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...斯ほどにも菲薄な望みが...
牧野信一 「冬の風鈴」
...その表皮は極めて菲薄(ひはく)な膜質で何の色汁も含んでいない...
牧野富太郎 「植物記」
...芳菲山人(ほうひさんじん)の滑稽家(こっけいか)たるは人の知る所にして...
正岡子規 「墨汁一滴」
...片里と号する菲才でござる...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...それがし如き菲才(ひさい)を捨てて...
吉川英治 「三国志」
...しかも菲才(ひさい)...
吉川英治 「三国志」
...菲才(ひさい)を以て君に仕え...
吉川英治 「三国志」
...菲才にして懶惰(らんだ)...
吉川英治 「親鸞」
...またわが徳の菲薄なるによれば...
吉田松陰 「留魂録」
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