...見るからに婦人持らしい華奢な形で洒落(しゃれ)た浮彫りのある象牙の柄(え)には...
大阪圭吉 「白妖」
...この大変に気のきいた、しかし侏儒のような、そして光った黒い髯を横柄に前の方へ突出し、悧巧そうな落付のない眼を輝かせて、華奢な、神経質的な指先をもったその男こそは、今問題になった、スミスなのだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...小柄で華奢な美しい姿や...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...華奢な手首が袖から伸びているが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...小柄で華奢なお方」「ナニ」米友は...
中里介山 「大菩薩峠」
...派出で華奢な感が先へ立つてならない...
夏目漱石 「「額の男」を讀む」
...非力で華奢な半十郎...
野村胡堂 「江戸の火術」
...先の尖った華奢な靴跡が...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...この男の華奢なのに比べて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...色白の華奢な育ちで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少し老けて二十二、色の淺黒い、眼鼻立のよく整つた、華奢な身體で、物腰しの上品さも物言ひの聰明さも、上州屋の嫁として全く申分のない娘です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この華奢な息子型の男は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その華奢な手を少年の蒼白い額に当てましたが...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...あの華奢な花子が...
久生十蘭 「魔都」
...ステッキをついた多くの華奢な役人たちの姿にさえ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そこにもここにも華奢な青い生命が樹から樹にうごき廻っていたが...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...そのあと華奢な象牙の箸でギヤマンの大鉢の中の銀のような鱸(すずき)の洗いのひと切れを...
正岡容 「小説 圓朝」
...華奢な女靴と男靴とのごちゃまぜは何ともいえない諧謔があって...
宮本百合子 「十四日祭の夜」
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