...三屍体は第一のそれと同じ様に、菜っ葉服を着、従業員の正帽を冠った、明かに73号の機関手で、粉雪の積った砂利面の上へ、線路に近く横ざまに投げ出されていた...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...翌日の朝飯が同じく菜っ葉の味噌汁...
大杉栄 「獄中記」
...おばあさんは菜っ葉をきざむ手を休めずに...
壺井栄 「大根の葉」
...蚕豆が食べ頃になってるから四五本抜いていらっしゃいと、彼が誘ったのが始まりで、彼が畑に出てる時は彼女もよく遊びに来、彼がいない時でも、トマト、胡瓜、茄子、菜っ葉の類など、自由勝手に採ってゆくようになりました...
豊島与志雄 「土地に還る」
...「菜っ葉だの蠅(はえ)の頭なんか切れるわ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そこらに生えた菜っ葉をちぎってきてのお汁に決まっていて...
永井隆 「この子を残して」
...前足で上にかかっている菜っ葉を掻(か)き寄せる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...」店の間では商売物の菜っ葉服を小父さんが縫っているらしい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...たくましい菜っ葉服を肩にかけた船員が朱色の肌を拡げて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...続きの菜っ葉服が...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...おれのによく似た菜っ葉服を着て...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「赤ちゃんについてはもう一つの説をきき込んでいるんですが……」これだけ言うと夫人は菜っ葉のように青くなった...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...潰し麦や菜っ葉などの餌さを遣るとき...
細井和喜蔵 「モルモット」
...その乏しいというよりも殆ど一本の菜っ葉をかぞえるくらいの畠は...
室生犀星 「野に臥す者」
...一とつまみの菜っ葉に何があろう...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...菜っ葉を洗ったり米をといだりしていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
...腹を見せた便器や靴や菜っ葉が...
横光利一 「上海」
...まだ菜っ葉いろの職工さえその門に見えないうちに...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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