...菜っ葉――そういったもののみが取り残されて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...」笑いながらおばあさんは菜っ葉をきざんでしまい...
壺井栄 「大根の葉」
...いろんな菜っ葉が伸びだして...
豊島与志雄 「崖下の池」
...「菜っ葉だの蠅(はえ)の頭なんか切れるわ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そこらに生えた菜っ葉をちぎってきてのお汁に決まっていて...
永井隆 「この子を残して」
...前足で上にかかっている菜っ葉を掻(か)き寄せる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...肥車に菜っ葉を積んだのが一台入ったよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...商売物の菜っ葉服を叔父さんが縫っているらしい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...おれのによく似た菜っ葉服を着て...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「赤ちゃんについてはもう一つの説をきき込んでいるんですが……」これだけ言うと夫人は菜っ葉のように青くなった...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...潰し麦や菜っ葉などの餌さを遣るとき...
細井和喜蔵 「モルモット」
...てかてか光るような菜っ葉服をきた...
堀辰雄 「幼年時代」
...その乏しいというよりも殆ど一本の菜っ葉をかぞえるくらいの畠は...
室生犀星 「野に臥す者」
...ガキのような男は最後にのこした一とつまみの菜っ葉の屑を見て...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...糠味噌漬にする胡瓜と菜っ葉とを買い...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...その菜っ葉服のポケットの中でピストルを構えているのが真上から見ているせいか...
夢野久作 「ココナットの実」
...その傍では、黄色な雛(ひな)の死骸が、菜っ葉や、靴下や、マンゴの皮や、藁屑(わらくず)と一緒に首を寄せながら、底からぶくぶく噴き上って来る真黒な泡を集めては、一つの小さな島を泥溝の中央に築いていた...
横光利一 「上海」
...まだ菜っ葉いろの職工さえその門に見えないうちに...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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