...頬(ほゝ)に菖蒲(あやめ)が影(かげ)さすばかり...
泉鏡太郎 「艶書」
...榛名湖の名物なる菖蒲の花...
大町桂月 「冬の榛名山」
...箕(み)を抱(かか)へ女出て来ぬ花菖蒲六月九日 二百二十日会...
高浜虚子 「六百句」
...白菖(マートル)の生えた池の畔(ほとり)を逍遥(さまよ)いながら...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...世間的に処理しなければならないことが私にもある!駅前の菖蒲園を見た...
種田山頭火 「其中日記」
...五月の節句には菖蒲(しょうぶ)の葉を前髪に結んだり...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...「眼のいらん者(もん)は、こっち向け」菊、牡丹、萩(はぎ)、菖蒲(あやめ)、桜、梅――十二月の花々が、雪のなかを飛んで、雪のうえに落ちた...
火野葦平 「花と龍」
...小さな池(それが菖蒲池か)のあった丘のうえの林の中を無理に抜けて...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ショウブに菖蒲を用い...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...このセキショウの菖蒲を中国人は大いに貴び...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...もし実際こんな効能が菖蒲根にあったとしたら大したもんだが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ショウブの名はこの菖蒲から出たものではあれど...
牧野富太郎 「植物知識」
...紅を吸上げさせた色の褪(さ)めたやうに淡紅い菖蒲(あやめ)の花と白の杜若(かきつばた)とを五六本手に持つて...
三島霜川 「平民の娘」
...菖軒孫の浅田栗園と親善であつたことは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...菖蒲(しょうぶ)のお節句にも病気と称して殿の御機嫌を伺わなんだ...
夢野久作 「名君忠之」
...」久慈は微笑しながら菖蒲を眺め建物の上に流れている浮雲を見ているうちに...
横光利一 「旅愁」
...菖蒲革(しょうぶがわ)の足袋に草履がけの音をぬすませ...
吉川英治 「剣難女難」
...花菖蒲(はなあやめ)一夜が明けると――つかえていた芥(ごみ)が堰(せき)を切ったように...
吉川英治 「旗岡巡査」
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