...菖蒲(しやうぶ)と数へてくると...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...葉ばかりの菖蒲(あやめ)がざっと鳴ると...
泉鏡花 「縁結び」
...その前庭には赭熊百合(しゃぐまぐさ)や白菖(マートル)や...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...紫(むらさき)の菖蒲(しょうぶ)を散らした浴衣(ゆかた)をきたあなたと...
田中英光 「オリンポスの果実」
...菖蒲(しやうぶ)の節句の日を選び織部正桔梗の方と同列にて諸士を集め和歌の催し事有之(これあり)...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...荻生さんが持って来てくれた菖蒲(しょうぶ)の花に千鳥草(ちどりぐさ)を交(ま)ぜて相馬焼(そうまや)きの花瓶にさした...
田山花袋 「田舎教師」
...門の小流れの菖蒲(しょうぶ)も雨にしおれている...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...八幡の村道を行くに女學校門外の溝に黄色の花さきし菖蒲多くあり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...その時どうするガラガラ崩れて地べたへ転げて鼻血と涎(よだれ)を流したとッても六日の菖蒲(あやめ)に十日の菊酒(きくざけ)あとの祭りでおさまり附かないチャカポコ チャカポコスチャラカ チャカポコスチャスチャ チャカチャカスチャチャカ ポコポコ譜代恩顧の小禄大名やっぱり間抜けで仕方もなけれどこれらは天下の米喰虫にて論に足らない度外の奴原何はともあれ肝腎(かんじん)かなめの天下の権老...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「沙上の夢」
...湯治にゆくのです男の節句庭の橘(たちばな)のきばの菖蒲(しやうぶ)木木も初夏若葉のかをり五月五日は男の節句...
野口雨情 「未刊童謡」
...五月の節句には菖蒲(しょうぶ)の葉を前髪に結んだり...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...折も折端午の節に当つて古風に檐に菖蒲が葺かれてゐた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...この白菖であるショウブは昔はアヤメともアヤメグサとも呼んでいてよく歌に詠まれたもんだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そんな時に菖蒲(しょうぶ)に寄せた歌が贈られる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それにはしばしば菖蒲模様(しょうぶもよう)を見かけますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...上がってからゆっくりの相談としよう……」菖蒲の寮の裏口...
吉川英治 「剣難女難」
...菖蒲(あやめ)の寮の光子(てるこ)の御方...
吉川英治 「剣難女難」
便利!手書き漢字入力検索