...それから菊池(幽芳)さんに手紙を書かうと思つてペンをとりますと...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...庭には霜枯れのした菊のあるのが破れた垣の間からちらついて...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...ほんとうに単弁の菊のしおれかかったような形である...
寺田寅彦 「備忘録」
...雛菊(ひなぎく)の花弁をむしり取ることはすなわち愛情を摘むことだなどとは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...悪源太義平の寵愛(ちょうあい)を受けた八重菊...
中里介山 「大菩薩峠」
...なぜなら、菊次さんは、和尚さんのお説教をきくのがもくてきではなく、和尚さんの足の様子をこつそり見るのがもくてきであつたからです...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...黄菊と白菊と取りまぜて...
野村胡堂 「胡堂百話」
...お菊、明日といふ日を、あんなに樂しみにしてゐたぢやないか」「――」「お菊」母親のお樂は、自分の腕の中に、一と塊(かたまり)の襤褸切(ぼろき)れのやうに崩折れるお菊を搖ぶり乍ら、全身に血潮を浴びて、半狂亂に叫び立てるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...松皮疱瘡(まつかわぼうそう)でひどい大菊石(おおあばた)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...土地の御用聞の菊松(きくまつ)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お菊は相手にもしなかつたやうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...菊屋から金を借りてひどい目に逢つた方は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...菊之丞は涙をこぼした...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ご存知?」丁字菊(ちょうじぎく)...
山川方夫 「昼の花火」
...――話どおりだとすればあたりまえじゃあないと思うわ」「あの人はさんざんあくどいことをしましたからね」と菊弥が云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...洒落(しゃれ)てるじゃないか」こう云っているのはお菊であった...
山本周五郎 「契りきぬ」
...みずから菊池征伐にあたらねばなるまい...
吉川英治 「私本太平記」
...浜中屋のお菊ちゃんが笛の上手(うま)いのは...
吉川英治 「松のや露八」
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