...為レ之ガ芟二刈蕪蔓ヲ一二シ菁英ヲ一先ヅ輯メ二三巻ヲ一以為シ二初編ト一...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...今度また菁柿堂(せいしどう)の薦(すす)めによって...
高浜虚子 「六百句」
...なかには菁々(せいせい)たる雑草が...
太宰治 「虚構の春」
...夏草が菁々(せいせい)と生繁(おいしげ)って...
徳田秋声 「あらくれ」
...おりしも氏は竈辺(そうへん)に踞(きょ)し蕪菁(ぶせい)を煮つつありたるに敵国の使者来たり巧言もって黄金を贈る...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...菜籠(なかご)を担って晨朝(あした)に銭六、七百を携え、蔓菁(かぶら)、大根、蓮根(れんこん)、芋を買い、我(わが)力の限り肩の痛むも屑(もののかず)ともせず、脚に信(まか)せて巷(ちまた)を声ふり立て、かぶらめせ、大根はいかに、蓮も候、芋やいも、と呼ばわりて、日の足もはや西に傾く頃家に還るを見れば、菜籠(なかご)に一摘(ひとつみ)ばかり残れるは明朝の晨炊(あさめし)の儲(もうけ)なるべし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...黄色いたまねぎや小さな薄赤い蕪菁(かぶら)や青いいんげん豆や真赤(まっか)な林檎(りんご)などの山を前にし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人蔘(にんじん)や大根や蕪菁(かぶら)のことを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その時のことです、相模の国の二宮金次郎という先生が、その年の季候をたいそう心配しておいでなさいましたが、土用にさしかかると、もう空の気色がなんとなく秋めいて来て、草木に当る風あたりが、気味の悪いほどヒヤヒヤしていましたが、ある時新茄子(しんなす)をよそから持って来てくれたものですから、その茄子を糠味噌(ぬかみそ)へつけさせて食べてみますと、どうしても秋茄子の味でございますから、これは只事ではねえぞ、さあ村の人たちよ、饑饉年が来るから用心しなさいと言って、その晩、夜どおし触書(ふれがき)をつくって諸方へ廻して、皆の者に勧めることには、明地(あきち)や空地(くうち)は勿論のこと、木棉(わた)を植えた畑をつぶしてもいいから、作(さく)をつくりなさい、蕎麦(そば)、大根、蕪菁(かぶら)、にんじんなどをたくさんお作りなさい、粟(あわ)、稗(ひえ)、大豆などは勿論のこと、すべて食料になるものは念を入れてお作りなさいとすすめ、御自分では、穀物の売物があると聞くと、なんでもかまわず、ドシドシ買入れ、お金が尽きた時は、貸金の証文までも抵当に入れてお金を借入れ、それで穀物を買い、人にもそのようにおすすめになりましたが、なにをそんなに二宮様がおあわてなさる、と本気にしなかったものもあるでございましたが、先生を信仰する人は、おっしゃる通りにやって、大助かりに助かったそうでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...家畜を養うための燕麦(えんばく)や豆や蕪菁(かぶ)を作っている畑もない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...麗服菁(ようせい)...
南方熊楠 「十二支考」
...朝の副食物が味噌汁へ小さき蕪菁(かぶ)の実三個を入れたるものと煮豆が小皿一杯...
村井弦斎 「食道楽」
...小蕪菁(こかぶ)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そのうち私の旧主人が建ててゐる菁々塾(せい/\じゆく)の創立記念会があつた...
森鴎外 「大塩平八郎」
......
横瀬夜雨 「花守」
...それから新漬(しんづけ)の蕪菁(かぶ)もある...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...この蔓菁(まんせい)の播植(はしょく)は...
吉川英治 「三国志」
...菁々(せいせい)と大地から萌(も)えていたが...
吉川英治 「親鸞」
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