...唖々君の口から永井君が莫大な金額ではあつたが時價よりは安く大久保の邸宅を賣放して...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...あの悪漢『深夜の市長』が莫大な金で誘惑したからそうなったのじゃ...
海野十三 「深夜の市長」
...莫大な金銭的価値がなくてはならぬ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...どうせお給金も何ももらえはしないんだから……これだけあったら当分こまりはしないでしょう?」とキラリと目を射るような小判を三枚……そのころの金としては莫大な金額というべきだったでしょう...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...私はマアセルの泊っているアパルトマンの夜番に莫大な金を掴ませて特別にその仕掛けをほどこし...
谷譲次 「踊る地平線」
...――莫大な金を出してつまらぬおもちゃを買う者もいる...
辻潤 「惰眠洞妄語」
...指折りのロンドン商人たちから莫大な金を巻き上げたのだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...依然として白銀号には莫大な金が賭けられるというわけなんだ...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...それに一億円とか二億円とかいうような莫大な金を使うことになるからである...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...ナポレオンが十五日の遺言書でデュロックの遺族へ莫大な金額を遺留しているのに...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...だが、もはや彼には、あの莫大な金も、いろんな外国製の雑貨も、何一つとして残されていなかった――そういうものは、それぞれみんな他に愛好者を見つけてしまったのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...母と娘に頼まれて近いうちに彼としては莫大な金策を試みなければならなかつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...着物や羽織の裏に莫大な金をかける粋ごのみ...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...ときには莫大な金になることもあった...
山本周五郎 「雨あがる」
...その折も曹操から莫大な金銀を贈られたが...
吉川英治 「三国志」
...莫大な金を懐中(ふところ)にして帰って来たに違いないと...
吉川英治 「旗岡巡査」
...百五十両といえば算盤(そろばん)の弾(はじ)き方(かた)を知っている清吉には莫大な金に違いなかった...
吉川英治 「春の雁」
...あの灰汁水(あくみず)を作る原料(もと)ですな」「それは莫大な金額にのぼる取引なので...
吉川英治 「宮本武蔵」
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