...しかし僕は二百年来の狸(たぬき)の莫迦囃しではないかと思い...
芥川龍之介 「追憶」
...お神楽堂の上の莫迦のような身ぶりだとか...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...不幸にして自分は城山(じょうざん)の公園に建てられた光栄ある興雲閣に対しては索莫(さくばく)たる嫌悪(けんお)の情以外になにものも感ずることはできないが...
芥川龍之介 「松江印象記」
...』『莫迦な! 山内は那小い体をしてるもんだから...
石川啄木 「鳥影」
...寂莫(せきばく)として...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...莫大(ばくだい)なる富の所在(ありか)を解(と)く者がいなくなる...
海野十三 「少年探偵長」
...この闖入(ちんにゅう)者の一挙一動を見守っているかと思われるほどの鬼気迫るばかりの寂莫さを感じてきたのであった...
橘外男 「逗子物語」
...閑人免進悪狗咬人(かんじんすすむなかれあくいぬひとをかむ)君子自重面欄莫怪(くんしじちょうめんらんあやしむなかれ)はじめの一行は「無用の者入るべからず」...
谷譲次 「踊る地平線」
...こんな莫迦なことを訊くじゃありませんか...
谷譲次 「踊る地平線」
...ごく短い生涯(しょうがい)のうちに莫大(ばくだい)な知力と精力とを使った彼の父より...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...莫大(ばくだい)な砲兵隊は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...莫迦ッ! 早く飯にしろッ」勘三は懐(ふところ)から色々な原稿の束を出すと...
林芙美子 「泣虫小僧」
...そんな莫迦なことを今ごろになつて‥‥」久江は腹が立つて來て指がぶるぶる震へてゐる...
林芙美子 「夜福」
...沼間銀行を通じて莫大な投資をしていた『択捉(エトロフ)漁業』は...
久生十蘭 「キャラコさん」
...総監は満面に朱を注いで、「莫迦、何をする!」と、叫びながら真名古に躍りかかって激しくその手首を打ち据え、もぎとるようにして封筒を奪い返すと、力一杯に壁の方へ突き飛ばした...
久生十蘭 「魔都」
...」「行け、莫迦者...
室生犀星 「野に臥す者」
...なに?」莫迦(ばか)な! ――と...
吉川英治 「新書太閤記」
...「莫迦、よくのめのめ来やがったな」黒吉は、のっけから呶鳴られると、却って心は、シーンと落着いて行った...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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