...今でもあの荒涼とした石山とその上の曇った濁色の空とがまざまざと目にのこっている...
芥川龍之介 「日光小品」
...なんとなく荒涼とした思いを起させる...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...何んとなく荒涼とした感じが...
有島武郎 「星座」
...人里遠い荒涼とした知らない土地に...
伊藤野枝 「転機」
...いわば荒涼とした天地に四人が生き残って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...荒涼とした野面にむけて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...逃走する逃走するあの荒涼とした地方から都會から工場から生活から宿命からでも逃走するさうだ! 宿命からの逃走だ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...この荒涼とした景色に永遠に膠着してゐるのだぞと云つたやうに...
林芙美子 「なぐさめ」
...荒涼とした夜汽車の旅だったが...
原民喜 「死のなかの風景」
...相手が谷間の荒涼とした風景をながめているのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...なぜならその感情は、荒涼とした、あるいはもの凄(すご)い自然のもっとも峻厳(しゅんげん)な姿にたいするときでさえも常に感ずる、あの詩的な、なかば心地よい情趣によって、少しもやわらげられなかったからである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...この山中の荒涼とした樣子はどうだらう...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...さういふ荒涼とした生活の中で...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...荒涼とした枯野に...
山本周五郎 「青べか日記」
...いかにも荒涼としたけしきだった...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...一帯の光景が荒涼とした暗の中に慰めに見えてひどく彼は寂しくなった...
横光利一 「旅愁」
...「荒涼としたもんだろう...
横光利一 「旅愁」
...荒涼とした淋しさを...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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