...なんとなく荒涼とした思いを起させる...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...二それは何という荒涼とした景色だったろう! 遙かな地平の果てに...
伊藤野枝 「転機」
...やはりもとの何の生気もない荒涼とした景色であった...
伊藤野枝 「転機」
...遠くには荒涼とした山々が連なっている...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...荒涼とした、水のない、粗岩の河原を、左に湯本へ行くと、駕屋は、草鞋を新しくして、鉢巻をしめ直した...
直木三十五 「南国太平記」
...逃走する逃走するあの荒涼とした地方から都會から工場から生活から宿命からでも逃走するさうだ! 宿命からの逃走だ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...この荒涼とした景色に永遠に膠着してゐるのだぞと云つたやうに...
林芙美子 「なぐさめ」
...荒涼とした夜汽車の旅だったが...
原民喜 「死のなかの風景」
...相手が谷間の荒涼とした風景をながめているのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...この荒涼とした魂の中で一番幸福だったのはヴォーケ夫人で...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...やや下手の荒涼とした景色には...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...出かけて行ったそこの荒涼とした風景のなかで...
本庄陸男 「石狩川」
...荒涼とした港々のあらい人気をこの鑿(のみ)一丁でこじあけて来たという猛々しい言葉であった...
本庄陸男 「石狩川」
...一望果しなく荒涼とした草原を自動車は疾駆し次第に山腹よりに近づき...
宮本百合子 「金色の口」
...山野の荒涼とした風景よりも...
横光利一 「欧洲紀行」
...荒涼としたこの部屋に這入ってはもうそれ以上進む気持ちがなくなった...
横光利一 「旅愁」
...「荒涼としたもんだろう...
横光利一 「旅愁」
...こんな荒涼とした...
蘭郁二郎 「自殺」
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