...荒涼とした周囲の原野を眺めながら...
芥川龍之介 「芋粥」
...なんとなく荒涼とした思いを起させる...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...何処となく荒涼とした粗野な自由な感じ...
有島武郎 「北海道に就いての印象」
...二それは何という荒涼とした景色だったろう! 遙かな地平の果てに...
伊藤野枝 「転機」
...いわば荒涼とした天地に四人が生き残って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...荒涼とした四辺の風物を見せていた...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...荒涼とした夜景のなかにも...
林芙美子 「なぐさめ」
...その物語の人物は巴里の荒涼とした下宿の一室で独り深淵を視つめてゐるのだつた...
原民喜 「火の子供」
...僕は荒涼とした地方を逍遙つてゐる贅沢な旅人かもしれない...
原民喜 「魔のひととき」
...やや下手の荒涼とした景色には...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...なぜならその感情は、荒涼とした、あるいはもの凄(すご)い自然のもっとも峻厳(しゅんげん)な姿にたいするときでさえも常に感ずる、あの詩的な、なかば心地よい情趣によって、少しもやわらげられなかったからである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...それは荒涼とした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...荒涼とした古い信濃の里が...
堀辰雄 「姨捨記」
...この山中の荒涼とした樣子はどうだらう...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...出かけて行ったそこの荒涼とした風景のなかで...
本庄陸男 「石狩川」
...荒涼とした草の奇怪さ...
横光利一 「欧洲紀行」
...「荒涼としたもんだろう...
横光利一 「旅愁」
...荒涼とした廃頽的(はいたいてき)なこの原が...
蘭郁二郎 「自殺」
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