...冬は老いて春は来ない――その壊(こわ)れ果てたような荒涼たる地の上高く...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...紆り動く浪を越えて――無数の圃園と荒涼たる大草原とを越えて...
有島武郎 「運命と人」
...まるで無人島のようだ」無人島?この荒涼たる風景を見ていると...
海野十三 「怪塔王」
...それは荒涼たるこの世のはてでございます...
江戸川乱歩 「影男」
...「実に荒涼たるもんだなあ...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...見渡す限り廢墟と言つていいくらゐの荒涼たる大廣場である...
太宰治 「お伽草紙」
...荒涼たる谷間の人知れぬ場所に住んでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お角はなんとなく荒涼たる思いがしないではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...荒涼たる焼野原を透して...
中里介山 「大菩薩峠」
...吹きまく風にもまれて木と云ふ木は魔女の髪のやうに乱れ狂つた」その荒涼たる吹雪の景色は今日も変らない...
中谷宇吉郎 「小さい機縁」
...なにひとつ慰藉のない荒涼たる一篇の情史は...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...荒涼たる天空に向って...
久生十蘭 「南極記」
...石ころだらけの荒涼たる山地の奥にある...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
......
三好達治 「測量船拾遺」
...シベリヤの荒涼たる中を流れて行った当時の自分の一人旅の寂しさを...
横光利一 「旅愁」
...荒涼たる戦火の焼野原に対して...
吉川英治 「平の将門」
...荒涼たる炉のまわりは...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...我々をしてこの世の物とは思われない荒涼たる極地へと一歩を踏み出させたのは...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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