...満目ただ荒涼たる一面の焼け野原で...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...荒涼たる岩ばかりの無限の大渓谷(だいけいこく)です...
江戸川乱歩 「影男」
...荒涼たる岩石の尖峯や...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...私は荒涼たる疑念にとらわれはじめたのである...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...それからの後の場面で荒涼たる大雪原を渡ってくるトナカイの大群の実写は...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...そこは五十年に一度も鶯(うぐいす)の声が聞かれぬほどの荒涼たる地方です...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ついに荒涼たる地面の回顧から逃れることのできなかったことを...
中井正一 「物理的集団的性格」
...この荒涼たる秋夜に...
中里介山 「大菩薩峠」
...急に荒涼たる沙漠地帯にはいる...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...この荒涼たる地獄の風景の中で...
久生十蘭 「地底獣国」
...このあたりは一面の荒涼たる枯葦原...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...荒涼たる天候の故か...
牧逸馬 「双面獣」
...紅塵万丈(こうじんばんじょう)の中この一小閑地を残して荒涼たる山間の趣を留む...
正岡子規 「四百年後の東京」
...最後の荒涼たる理想と闘っている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...樹木のない荒涼たる淡褐色の沙漠だが...
横光利一 「欧洲紀行」
...荒涼たる戦火の焼野原に対して...
吉川英治 「平の将門」
...少しずつ少しずつ、しかしながら、輪郭は西の空に峻厳なる姿を際立たせていき、裸の、荒涼たる、黒々とした峰々を見分けられるようになると、南極の赤い陽に照らされ虹色に光る細氷の雲を挑発的な背景としたそれらの姿は次第に奇妙な幻想的な感じになっていった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...その荒涼たる道の向うから...
蘭郁二郎 「自殺」
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