...海の波の荒涼たるおめきの中に聞くこの笑い声は diabolic なものだった...
有島武郎 「或る女」
...空は黒く林も川もない荒涼たる月の世界のすさまじさが...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...実に荒涼たる小さな島だという...
海野十三 「地球を狙う者」
...荒涼たる岩石の尖峯や...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...何だかひどく荒涼たる海濱らしい...
太宰治 「お伽草紙」
...楽しく暮したその生活がどうしてこういう荒涼たる生活に変って...
田山花袋 「蒲団」
...むしろ荒涼たる感じである...
外村繁 「日を愛しむ」
...ついに荒涼たる地面の回顧から逃れることのできなかったことを...
中井正一 「物理的集団的性格」
...荒涼たる廃虚を小さい兄に手を引かれてゆく姿を見ていたら...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...今まで自分の経験に於てはじめて見る荒涼たる広っ原だと...
中里介山 「大菩薩峠」
...この荒涼たる人外境に或る種の親密感を感じても...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...老人と不可視のお友達は連れ立って荒涼たる雪風の中を楽しく歩いた...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...荒涼たる様を眺めていた...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「沈黙」
...いままでの荒涼たる景色のかわりに...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...荒涼たる感じの与えられる岸のあたりも悲しみになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この荒涼たる遠賀川の流域を眼ざして集まって来て...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...荒涼たる籠城の戦場である...
吉川英治 「新書太閤記」
...我々をしてこの世の物とは思われない荒涼たる極地へと一歩を踏み出させたのは...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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