...油と紙と汗の臭いが、新大臣のお孫さんの笑顔だとか、花嫁の悲しげな眼差(まなざ)し、あるいはイブセン、蒋介石、心中、保険魔、寺尾文子、荒木又右衛門、モラトリアム、……等といっしょに、荒縄でくくられ、トラックに積みこまれて、この大都会を地方へつなぐいくつかの停車場へ向けて送りだされていた...
池谷信三郎 「橋」
...ちょうど同家に寄留しいる荒木常太郎に通じいるゆえ...
井上円了 「おばけの正体」
...それが荒木陸相の真剣なる軍刀となって現われたのである...
戸坂潤 「社会時評」
...よし、わしは荒木より、そんなに、腕が劣っているか、いないか、荒木と勝負してみよう...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...(荒木だ)と、思うと、半兵衛は、槍の方へ、手を延した...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...荒木に劣っていなかったと――」そう云いながら...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...その夜は四谷(よつや)荒木町(あらきちょう)の待合(まちあい)へ連られて行った...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...荒木のおばさんはお千代が見舞に行ってから三十分ばかりたって息を引取ったという...
永井荷風 「ひかげの花」
...八重その年二月の頃よりリウマチスにかかりて舞ふ事叶(かな)はずなりしかば一時(ひとしきり)山下町(やましたちょう)の妓家(ぎか)をたたみ心静に養生せんとて殊更山の手の辺鄙(へんぴ)を選び四谷荒木町(よつやあらきちょう)に隠れ住みけるなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...次の荒木君の上にしゃがんだ...
永井隆 「長崎の鐘」
...大震災震災の時は渋谷の荒木山にいた...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...荒木又右衛門は関所を破る...
南方熊楠 「十二支考」
...冬になれば頑固な石の暖炉(シユミネ)へ今でも荒木(あらき)を投げ込むので何処(どこ)を眺めても煤光(すゝびかり)に穢(きたな)く光つてゐる中へ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...――量(はか)るに荒木村重が彼を殺し得ずにいるのは...
吉川英治 「黒田如水」
...村重に説かれてやむなく居残った宿老荒木久左衛門...
吉川英治 「黒田如水」
...荒木村重の変を耳にしたので...
吉川英治 「新書太閤記」
...荒木村重だといえよう...
吉川英治 「新書太閤記」
...荒木村重をして孤立化せしめる――そういう方針であった...
吉川英治 「新書太閤記」
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