...そして荒寥(こうりょう)たる土地のうえに落ちて来る暗澹たる夜の淋しさをひしひしと感じて...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...荒寥(こうりょう)たる岩頭に立って...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...ひろびろとした荒寥(こうりょう)たる環境(かんきょう)ばかりでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...其処らが荒寥としてゐた...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...一座が荒寥(こうりょう)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...関東附近の村は全体に荒寥(こうりょう)として...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...荒寥(こうりょう)たる漂泊旅愁のリリックとなって歌われている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...この荒寥たる地方の景趣には耐へがたい...
萩原朔太郎 「宿命」
...無限の荒寥とした曠野を越えて...
萩原朔太郎 「宿命」
...正に「荒寥たる地方」である...
萩原朔太郎 「宿命」
...われここを渡りて荒寥たる情緒の過ぐるを知れり往くものは荷物を積み車に馬を曳きたりあわただしき自轉車かなわれこの長き橋を渡るときに薄暮の飢ゑたる感情は苦しくせり...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...どうすれば好いのか知らないかうして人間どもの生活する 荒寥の地方ばかりを歩いてゐよう...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...わが感情は飢ゑて叫びわが生活は荒寥たる山野に住めり...
萩原朔太郎 「氷島」
...滿目荒寥たる風物...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...森林沙漠などの荒寥無人の境が多いから...
穂積陳重 「法窓夜話」
...アントニウス尊者荒寥地(こうりょうち)に独棲苦行神を驚かすばかりなる間...
南方熊楠 「十二支考」
...かう云ふ荒寥とした沙の世界を目にすると...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...一人の遊冶郎の美的生活は家庭の荒寥となり母の涙となり妻の絶望となる...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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