...それは荒削りの浮き彫りだが...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...すると荒削りの山の肌が...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...それで秀吉が荒削りに日本の統一を完成し...
石原莞爾 「最終戦争論」
...山で荒削りにされたまま軒下に積まれてある...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...きっと荒削りの板で幾つか木箱でも作ってくれるだろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...向い合せに坐っていた荒削りの食卓越しに...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...身体にも心にも荒削りだが力が満ちていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...四角が荒削りの四本の木の足がついていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...底がぬけかかったのを荒削りの松板を釘でぶっつけてある...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...荒削りの板で作った柩(ひつぎ)があって...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...それ丈けにこの荒削りな憤りの声は津々浦々の誰にでもよく合点され...
正岡容 「大正東京錦絵」
...傍に立っている茶店の表の角柱の荒削り三寸角ばかりの奴をズバッと切る...
三好十郎 「斬られの仙太」
...荒削りな大将に石山観音の霊験が現われた結果になった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もっと荒削りに、私を打つとか捻(ひね)るとかして懲らしてくれたらどうですか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...總てこの木細工は粗末な荒削りで...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...荒削りな神経の持ち主ではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...饑(ひも)じさと、恐ろしさと、苦痛と、寒気と、そして他の座員の嘲笑とが、もう毎度の事だったが、黒吉の身の周りに、犇々(ひしひし)と迫って、思わずホロホロと滾(こぼ)した血のような涙が、荒削りの床に、黒い斑点を残して、音もなく滲(し)み込んで行った...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...名も知れぬ誰やらが歌つた、土用なかばに秋風ぞ吹く、といふあの一句の、荒削りで微妙な、丁度この頃の季節の持つ『時』の感じ、あれがひいやりと私の血の中に湧いたのであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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