...前よりも荒れたかと思ふ位だつた...
芥川龍之介 「庭」
...我心は風の吹き荒れたる迹(あと)の如くなりぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...天候の非常に荒れた日に彼が甲板を横切ってゆく有様は...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...荒れたる空を貫きて打ち合ふ凄き音響は青銅色の天に入る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...躑躅(つつじ)ヶ崎(さき)の古城跡にある荒れた屋敷であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...湖がまるで海のように荒れた...
中谷宇吉郎 「私のふるさと」
...水仕事で荒れた掌(て)に塞(ふさ)ぐのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...都会のあの荒れた酒場の空気を思い出すさえおそろしく思った...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私の労働に荒れた掌の...
葉山嘉樹 「万福追想」
...大荒れに荒れたもうた...
久生十蘭 「玉取物語」
...知らぬ間に荒れた板葺(いたぶき)のひまから月が洩れて...
堀辰雄 「姨捨」
...何日の月であったか其処らの荒れたる木立の上を淋(さび)しそうに照してある...
正岡子規 「くだもの」
...しかもその荒れた有様を取り止めようとしてゐない...
室生犀星 「名園の落水」
...手が荒れた時には...
柳田國男 「日本の伝説」
...荒れたことをなすったりします...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...荒れた庭とも云(い)ふばかりしつとり青い露がおく...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...土に荒れたお手で...
吉川英治 「新書太閤記」
...その時はいかにもこの山の間の湖が寂しい荒れたものに眺められた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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