...海は怒つて底まで荒れ出すし...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...しかしこの大荒れにも拘らず...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...百匹の大蛇のようにのた打ち荒れ狂う浪を相手に...
太宰治 「走れメロス」
...鋭刄揮ひ荒れるパトロクロスの手によりて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...男が眠りに耐えかねたときにはただ荒れ果てていたばかりなのに...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...荒れ果てた不毛の広野の幾十年を...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あとはまっくろな荒れもようの夜の海だけ...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...そして、陸上で自分の財布を地面へたたきつけ、自分の着ているその無格好な汚(よご)れた着物を引き裂き、労働で荒れた、足の踵(かかと)のような手の皮を引んむいてやりたく思うのであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...銚子(ちょうし)では酒の肌が荒れるから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...門柱の背後に身を縮める必要はない――その奧に人の氣配(けはひ)を恐れて、寢室の格子戸を見上げることも要(い)らない!扉(ドア)が開きはしないかと耳を欹(そばだ)てる必要もない――鋪石の上に砂利道(じやりみち)に足音がしはしないかと想像することも!芝生(しばふ)も庭も踏み躙(にじ)られ、荒れ果て、門は空虚(うつろ)に口を開いてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼はそいつがどんなに荒れ狂っているときでも...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...たった二人の荒れ寺ずまい――闇の兄貴の睨(にら)みが怖くなけりゃ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こうした荒れ果てたお寺もあるものでござりますね――もっとも...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
......
森川義信 「廃園」
...荒れていくのは是非もないことである...
柳田国男 「雪国の春」
...矢代はその方へ馳け進もうとしても荒れ狂った群衆に遮られ...
横光利一 「旅愁」
...無住の山寺といっていい程な荒れかただ...
吉川英治 「大岡越前」
...寺の荒れたるは繕(つくろ)い...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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