...先客の喰荒らした広東豆(南京豆のこと)の殻が気味悪くつぶれて音をたてた...
有島武郎 「星座」
...木伐(きこ)りはさらに一段とそこを切り荒らし...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...世界中を荒らし廻ることをやめてから...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...父が丹精して置いた畑を荒らして廻(まわ)り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...廃墟(はいきょ)の上を荒らしまわってると思ううちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...食い荒らしに来ていやがった...
豊島与志雄 「ひでり狐」
...今でも人もなげに御府内を荒らし廻り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何だってこんなに家を荒らしたんだ」「そのことでございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そんなに荒らしちゃ後が困る...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近頃江戸中を荒らし廻る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この二三年彼の顔の皮膚をほしいままに荒らしている湿疹も...
原民喜 「冬日記」
...あそこまで癩菌は容赦なく食い荒らして行くのかと...
北條民雄 「いのちの初夜」
...僕はカフスへはめたナポレオンと同様伯父さんをうんと崇拝したものさこの伯父はピストルだまの先っぽ同様のんきなアメリカで銀行や農場をさんざ荒らしまはったものさ僕は伯父さんの肖像をシルダの影と...
槇村浩 「長詩」
...ところが曹操自身の馬が飛んで麦田(ばくでん)を荒らしたのだ...
吉川英治 「黒田如水」
...踏み荒らしたこと...
吉川英治 「私本太平記」
...「――和睦の仲裁に立つと称して、じつはいよいよ喧嘩を大きくさせ、その虚に乗じて、国庁を荒らし、ひいては武蔵を自己の勢力下に抱き込もうとしたものにちがいありません」と、太政官(だいじょうかん)の答申にも、口を極めて、述べたてていた...
吉川英治 「平の将門」
...道中荒らしの鼠賊(そぞく)か...
吉川英治 「宮本武蔵」
...また徐海なども日本人をひきつれてシナ沿岸を荒らし廻っていたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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