...声も荒らかに呼ばわりました...
芥川龍之介 「邪宗門」
...荒らかに廊下を踏んだ...
泉鏡花 「婦系図」
...彼に向ひて荒らかに更に罵辱をあびせ曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...荒らかに封を切るということはなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって主膳のために荒らかに組敷かれてしまったのはぜひもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...荒らかに竜之助を夜着の上から揺ぶりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざと荒らかに封を切って投げ出したものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこかで荒らかに戸をたたき...
中里介山 「大菩薩峠」
...荒らかに三味線をひっかき廻し...
中里介山 「大菩薩峠」
...極めて荒らかにその揉紙(もみがみ)で拭いをかけはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...紙をあてがって荒らかに刀を押揉んでは捨て...
中里介山 「大菩薩峠」
...脇差一本を拭うとしては、荒らかな、そうして夥(おびただ)しい揉紙を使用して、その使用した揉紙をけがらわしいものでも捨てるように傍らへ打捨てて、次の紙を取り上げ、取り上げ、刀身を揉み拭うている...
中里介山 「大菩薩峠」
...はなはだ荒らかなものである...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...むかしの士族の正体が現われて言葉も荒らかったと見える...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その鼻息が頗る荒らかった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...いわく、(延元元年正月、官軍三井寺(みいでら)攻めに)前々(せんぜん)炎上の時は、寺門の衆徒、これを一大事にして隠しける九乳(きゆうにゆう)の鳧鐘(ふしよう)も、取る人なければ、空しく焼けて地に落ちたり、この鐘と申すは、昔竜宮城より伝はりたる鐘なり、その故は承平の頃俵藤太秀郷(ひでさと)といふ者ありけり、ある時この秀郷、たゞ一人勢多(せた)の橋を渡りけるに、長(たけ)二十丈ばかりなる大蛇、橋の上に横たはつて伏したり、両の眼は輝いて、天に二つの日を掛けたるがごとし、双(なら)べる角(つの)の尖(するど)にして、冬枯れの森の梢(こずえ)に異ならず、鉄(くろがね)の牙上下に生(お)ひ差(ちご)ふて、紅の舌炎(ほのお)を吐くかと怪しまる、もし尋常(よのつね)の人これを見ば、目もくれ魂消えて、すなはち地にも倒れつべし、されども秀郷、天下第一の大剛の者なりければ、更に一念も動ぜずして、彼(かの)大蛇の背(せなか)の上を、荒らかに踏みて、閑(しずか)に上をぞ越えたりける、しかれども大蛇もあへて驚かず、秀郷も後を顧みずして、遥(はる)かに行き隔たりける処に、怪しげなる小男一人、忽然(こつぜん)として秀郷が前に来(きたつ)ていひけるは、我この橋の下に住む事すでに二千余年なり、貴賤往来の人を量り見るに、今御辺(ごへん)ほどに剛なる人いまだ見ず、我に年来(としごろ)地を争ふ敵あつて、動(やや)もすれば彼がために悩まさる、しかるべくは御辺、我敵を討つてたび候へと懇(ねんごろ)に語(かたら)ひけれ、秀郷一義もいはず、子細あるまじと領状して、すなはちこの男を前(さき)に立て、また勢多の方へぞ帰りける、二人共に湖水の波を分けて水中に入る事五十余町あつて、一の楼門あり、開いて内へ入るに、瑠璃(るり)の沙(いさご)厚く、玉の甃(いしだたみ)暖かにして、落花自ずから繽紛(ひんぷん)たり、朱楼紫殿玉の欄干金(こがね)を鐺(こじり)にし銀(しろがね)を柱とせり、その壮観奇麗いまだかつて目にも見ず、耳にも聞かざりしところなり...
南方熊楠 「十二支考」
...荒らかに戸を開け...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...荒らかに、兵が輿の引戸を開ける弾(はず)みに、転(まろ)び出して、「上意とは、何か」と、草に坐って、聞き詰(なじ)ッた...
吉川英治 「私本太平記」
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