...宛(あたか)も大海の波濤荒び卷き上がりて...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...帆村の落ちた荒びる水面をきょろきょろとながめました...
海野十三 「怪塔王」
...濕ひ足らぬ荒びや...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...これらはすべての噂話がまず大ざっぱにこなされつぶされる荒びきの粉ひき場であり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...天蒸暑く風荒び怒號の中に夜のごと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...『我が子何故戰場の荒びを棄ててこゝに來し?荒びて狂ふアカイアの軍勢迫り城壁の 255側に戰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...荒び高ぶるトロイアの戰禍襲ふを防ぎ得む』しか宣んすれば一齊に諸將は之に贊し聽く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...』しかく陳じて猛然と荒び進みて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 340叫喚聞かば猛焔の荒び其時靜むべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...心の荒びたような男の機嫌をも取らなければならなかった...
徳田秋声 「足迹」
...すると一色さん何のかのと感情が荒びて来て仕方がないものですから...
徳田秋声 「仮装人物」
...尽しつつ荒びなす...
直木三十五 「南国太平記」
...胆吹は気象が少々荒びていた...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざと突きすすんでふれてみたいような荒びた気持ちだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...日々を多忙に追ひまくられてゐる荒びた女の指には...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...荒びた掌(て)に落してやって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...心の肌目の荒びた...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すぐに化物屋敷のようになって心までが荒びるので...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
便利!手書き漢字入力検索