...また例の荒い息使ひになつて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...立つたまま荒い息をして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私の家(うち)で卒中の発作に罹ったあの老海賊のように荒い息遣いをしていた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...母は口を力無くあけて肩で二つ三つ荒い息をして...
太宰治 「故郷」
...披(はだ)けた胸を苦しげな荒い息に波立たせながら上へ引っ張りあげられると...
徳田秋声 「足迹」
...まだ外からはいってきたばかりの荒い息使いをしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...荒い息遣(いきづかひ)をした...
夏目漱石 「それから」
...この暑さに脂肪が焼けて苦しいと見えて、荒い息遣をした...
夏目漱石 「それから」
...その口髭の下で荒い息をしながらいつでも口を開けたままにしているのだが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...女の荒い息が苦しそうにはっきりと聞こえる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...フウフウと荒い息を吐きながら入つて来た...
牧野信一 「熱海へ」
...「酒がこぼれるばかりだぜ」十兵衛の荒い息が聞えた...
山本周五郎 「あだこ」
...――」と彼は荒い息をしながら呟いた...
山本周五郎 「末っ子」
...彼の荒い息、充血した眼、歯を剥(む)きだした口、凄(すご)いほど歪んだ顔が、上からのしかかって来た...
山本周五郎 「竹柏記」
...新さん」おみやは荒い息をした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「その胸を見ろ」とあの方は荒い息をつきながら...
山本周五郎 「やぶからし」
...荒い息吹きをも感じた...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
...荒い息吹(いき)が胸の中で激しい摩擦音をたてていた...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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