...今にも絶え入るかと危ぶまれるような荒い息気(いき)づかいで夢現(ゆめうつつ)の間をさまようらしく...
有島武郎 「或る女」
...また例の荒い息使ひになつて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ぜいぜい荒い息を吐きながら...
太宰治 「答案落第」
...芳太郎は荒い息をしながら...
徳田秋声 「足迹」
...「綱手――」月丸は、荒い息を、吐き出すと同時に、喘ぐ声で叫んだ...
直木三十五 「南国太平記」
...馬のような荒い息を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...荒い息づかひを殺してゐるゆき子の顔面が...
林芙美子 「浮雲」
...女の荒い息が苦しそうにはっきりと聞こえる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...すぐ上にあげます」ガードンの耳に荒い息が聞こえ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...荒い息遣いをする傍らで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...荒い息をしているが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...フウフウと荒い息を吐きながら入つて来た...
牧野信一 「熱海へ」
...しばし荒い息をしたが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それから次つぎに皮をはがれるようにすすんでいる民主主義日本の荒い息吹きのなかで...
村山俊太郎 「子どもの世界」
...「いいから」とお兼は荒い息をしながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...男は荒い息をし、低く呻いていたが、去定が声をかけると、躯ぜんたいがぴくっと動き、いきなり仰向けになると、右手を胸の上で構えた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...彼の荒い息、充血した眼、歯を剥(む)きだした口、凄(すご)いほど歪んだ顔が、上からのしかかって来た...
山本周五郎 「竹柏記」
...「危なかった」と彼は荒い息をつきながら呟いた...
山本周五郎 「ひとごろし」
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